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インゴ・スワン「リアル・ストーリー」(142)

第 50 章 議会図書館にて

1972 年の私の日記には、カールトン・リトリートからワシントン D.C. へ直行し、議会図書館で書籍の調査を行ったと記されている。

ワシントンに到着すると、私は親友のバージニア ・ダウンズボローの家に泊まった。当時彼女はそこで政府や議会での就職機会に特化した小さな職業紹介所を経営していた。だから彼女はあらゆる場所に「人脈」を持っていた。

私は以前に議会図書館に一度行ったことがあった。サイキックに関するニューヨークの図書館の資料を全部利用し尽くしたので、書籍を求めてワシントンを紹介されたからだ。

当時、議会図書館を利用するには何らかの資格が必要だった。そのためジャン・エーレンワルド博士は、私がニューヨークのアメリカ心霊研究協会で研究員として働いているという手紙を書いていた。この手紙は合格し、私は膨大な数の本の請求票に記入し、最終的にはこの主題に関するすべての本を見ることに決めた。私の記憶が正しければ10冊ずつ、この広大で印象的な閲覧室の私の席に届けられた。

本を待っている間に、私は図書館に何年も前に設置されたビューエル・マレンの壁画を見に行った。

この2回目の訪問でも私は請求票を提出し、最初の本が私の席に届いた。すると、すぐにシックなスーツを着た若い男性が近づいてきて、私が「スワンさん」かどうか尋ねた。最初は追い出されると思った。

「よろしければ、書庫に入るためのパスをお渡しします。後ろに作業できる机があります。」

私は唖然とした。なぜなら、書庫に入ることができるのは国会議員(またはその補佐官)だけだと理解していたからだ。

そこで私はこう言った。「おやまあ!何のおかげでこんな名誉を与えられたんだ」

彼は微笑み、みんなの時間を節約できるだろうと言った。そして「誰かがあなたに代わって話してくれた」と付け加えた。

「誰か?」

「わかりません。私はここの監督者でしかありません。ただ一緒に来てください」

私は彼と一緒に行った。

私の記憶では、図書館には心霊術に関する本が2段重ねで2つしかなく、それぞれの棚を見て、よく知らない本や存在すら知らなかった本を見つけることができた。

私はいくつかの本のタイトルを書き留め、何とかコピーを手に入れられるだろうと思った。

それから私は、聞いたことのない2人の著者が書いた『THOUGHTS THROUGH SPACE 空間を通す想念』(1942年)という本に出会った。

著者の一人で北極の有名な探検家、ヒューバート・ウィルキンス卿については聞いたことがあったが、この有名な探検家が劇的な超能力実験に関わっていたとは知らなかった。

本の内容を知って私は唖然とした。この本には「ウィルキンス/シャーマンの長距離テレパシー実験の認証された記録文書」が含まれていた。もう一人の著者で、関与していた超能力者はハロルド・M・シャーマンである。

ページをめくると、ウィルキンス/シャーマンの実験が ASPR で行われた「ビーコン」リモートビューイング実験とほとんど同じだったことに驚愕した。

なんてことだ! 以前にも行われていたとは! 北極のウィルキンスとニューヨークのシャーマンの間で 68 もの「テスト」が行われていた。 1937 年 10 月 25 日から 1938 年 3 月 24 日まで実験が行われた。

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