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インゴ・スワン「リアル・ストーリー」(103)

この章を書くにあたって、私はパソフと電話でこの出来事全体を見直してみた。彼は長年にわたり多くの科学会議でこの磁力計実験のデータを発表してきた。もちろん時折批判もあったが、前向きな関心と好奇心が主な反応だったと彼は言った。

ヘバード博士にはこの効果を何か別の原因によるものとして説明する機会が何度もあったが、パソフの知る限りヘバードは公式にも非公式にも一度もそうしなかったと述べた。それでは、これは PK(サイコキネシス)だったのか、そうでなかったのか?

私は自分の理解を通してしか物事を考えることができない。

まず、なぜ私たちが「サイコキネシス (PK)」という用語に縛られ続けなければならないのかがわからない。

数年後にこの実験が大きな話題になったとき、人々は PK の波線に注目していた。そして私は、ある懐疑論者が、この波線にはもっと「合理的な説明」があると言ったのを聞いたことがある。

しかし、同じ紙には別の要素、つまり私の素早いスケッチが描かれていた。これは実際のジョセフソン接合装置のかなり正確な写しであることが分かっており、私は翌日 SRI でその図を見せてもらった。パソフ、私、および他の数人がスケッチと実物を比較した。私はジョセフソン接合について聞いたことも、ましてや見たこともなかった。

「効果」は私がスケッチを描いたときに発生したのだが、それ以来ほとんどの人がそのスケッチについて言及することを避けている。

私は、効果が起こったときに機器に影響を与えようとはしていなかったと一貫して言ってきた。私は機器に影響を与えようとはしていなかった。

したがって、PK が被験者による何らかの影響を与えようとする意図として定義されるのであれば、この実験は PK 実験ではなかった。何か他のことが起こっていたのだ。

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