
インゴ・スワン「ストレンジ・ストーリー」(21)
私たちは翌朝早くから作業を開始した。私はそれを「月面探査」と名付けた。
「木星プロジェクト」でやったように、私はアクセルに月が月周期のどこにあるのか、つまり地球と太陽に対する現在の関係を教えてくれるよう頼んだ。
「月は満ちています」と彼は話し始めた。
「太陽の反対側で、ちょうど西に沈むところです。それでいいですか?」
「了解です」と私は答えた。
「地球は太陽と月の間にあるので、私がやらなければならないことは、太陽からまっすぐに離れて、月面にサイキック着陸(私はこう言いながら微笑んだ)することです」
「よし、では始めてください」とアクセルは微笑んだ。
彼はテープレコーダーの「録音」ボタンを押した。
その朝早く、私たちは実験のプロトコル、つまりセッションの進め方について話し合っていた。
私が尋ねたときに月の座標を声に出して言う以外、アクセルは発言してはいけない。
私は「自分のことをしている」ときは声に出して自分自身に一連の質問をする。しかし、これらは私が経験していることを理解するのを助けるための質問であり、他の人が答える必要のある質問ではない。私は「自分のこと」をしているときに目を閉じるのは好きではない。
私は後ろに座り、地球が太陽と月の間にあるという感覚をつかもうとした。そしてゆっくりと地球から上昇するイメージが浮かび始め、ついには太陽の曲面が見えた。
木星に行ったときに学んだことだが、私のサイキック感覚では、太陽は地球で肉眼で見るよりもずっと小さく見える。そして、小さな太陽の星の周りには少なくとも3つの「外殻」がはっきりと見える。
いずれにせよ、私は超常的な感覚の中で太陽から離れて月に向かって進もうとした。月は肉眼で見るよりも大きく見えた。
そこにたどり着くのに問題はなかった。その星は最初はゆっくりと、それからどんどん大きくなり、そしてすぐに私のサイキック的な視界を完全に満たした。
それは全体的に白っぽかったが、灰色、暗色、そして驚いたことに、たくさんの黄色が含まれていた。突然、まるで重力の自由落下のように、私は急速にその方に吸い込まれていった。次の瞬間、軽石のような岩の隣に「いる」という感覚があった。
「OKです」私はアクセルにささやいた。
「岩と砂埃が見えるので、私は月面にいるに違いありません。月の最初の座標を、その前に『月』という言葉を付けて教えてください。」
私は「月」と座標を書き留めたが、何も起こらなかった。