公聴会資料に出てきたインゴ・スワンの話
明日のUAP公聴会証言書面のPDFは以下のサイトからダウンロードできる。
このうちMichael Shellenbergerの書面には200頁を超える資料が添付されていて、その中に興味深い箇所があったので備忘録として書いておく。
※公聴会には関係ないかなりマニアックな内容なので興味のある方以外は読む必要ないです。
37頁以降に、1947年7月8日のロズウェル事件以降のUAPを巡る歴史が時系列に並べられている年表があるのだが、その122頁に、次のような記載がある。
(以下引用)
1995 年 3 月 31 日 - 科学者のジャック・ヴァレは、ガーデン コートでジョン・ピーターセンと昼食をとった際、ピーターセンから、ビル・クリントン大統領がゴードン・クーパーとインゴ・スワンに「彼らが知っていること」について話す免責を与える大統領令に署名したと伝えられたと述べた。
注: インゴ・スワンの証言がクリントン政権に、そして後にヒラリー・クリントンのチームが公表活動に関してとった可能性のある行動(2017年10月26日)に情報を提供したのであれば、自伝「ペネトレーション」の中で、スワンが諜報機関での仕事を通じて、地下施設と非人間的存在(NHI)の協力を得た秘密組織からさまざまな任務を与えられたと主張していることは注目に値する。その任務の1つは、月と月の裏側で活動している「ヒューマノイド」とされるものを遠隔観察(リモートビューイング)することだった。もう1つの任務は、「アクセルロッド」として知られる人物に同行してアラスカの荒野の秘密の場所に行くことだった。その場所には三角形のUAPが予定通り定期的に現れ、次元間移動の兆候を示していた。
(引用おわり)
この記載はジャック・ヴァレの1990年代の日記をまとめた「Forbidden Science 4」という本から取られたもので、元の文章はこうなっている。
(引用はじめ)
1995 年 3 月 31 日
今日、ガーデン コートでジョン・ ピーターセンと不可解な昼食をとった。ある瞬間、彼は、グリア博士のために 200 万ドルの資金を獲得するのに尽力し、グリア博士とブーツィーのために「世界の指導者たちに UFO の実在を納得させるため」スターライト プロジェクトを立ち上げたと語った。次の瞬間、彼は懐疑的だと言い、ブーツィーは無知だと主張し、邪魔をする大きなエゴについて不満を述べた。ピーターセンは、グリアのホワイト ハウスとのつながりについて何も知らないと否定したが、クリントンがゴードン・クーパーとインゴ ・スワンに「彼らが知っていること」について話す免責を与える大統領令に署名したと私に保証した。私が彼に詰め寄ると、彼はもはやその命令が実際に存在するとは確信していないようだったので、私は混乱したままその場を去った。
(引用おわり)
グリアというのは、「Disclosure Project」で有名なスティーブ・グリアのことだろう。この頃から熱心に活動していたのだなと分かるが、ジャック・ヴァレは1995年4月15日の日記に「アダムスキー、ヴァン・タッセルからプハリッチ、そして現在のグリア博士に至るまで、コンタクティ神話はアメリカで生き続けている」と書いていて、かなり皮肉なスタンスである。
一方気になるのは、クリントン大統領がインゴ・スワンの免責特権命令に署名したとの記述で、これはシュレンバーガーの注記の通り、インゴが「ペネトレーション」に書いた事実についての発言を指すのだろう。
「ペネトレーション」はインゴの著作の中で最も有名なもので、得体の知れない人物の手引きで月面をリモートビューイングすることになった経緯が書かれており、一般にインゴ・スワンといえば「月面基地をリモートビューイングした男」として知られる。
インゴによればこの出来事があったのは1975年で、10年の機密保持を誓わされたという。この話については「リアル・ストーリー」が終わったら詳しく書くつもりだが、「ペネトレーション」が出版されたのが1998年という事実は、上記のクリントンの免責命令が1997年という話と符合するのが興味深い。ついでに言えば、「リアル・ストーリー」が書かれたのも1997年である。