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和レゲエ数珠繋ぎ-第54回-ケイタ

アーティスト名 大上留利子
曲名 夢づくし
発売年  1979年

アーティスト名 LAZY HIP
曲名 扉を開けろ!
発売年  1979年


第51回から関西のフォーク・ロック周辺の和レゲエに焦点をあて紹介しています。その流れでもう少し、今回は2曲。第51回に載せている春一番の動画のメンバーで、同年・79年にリリースされたアルバムから選曲しました。

左 : 大上留利子 右 : 岩本千秋

まずは大上留利子、動画ではコーラスを担当しています。彼女がシーンにしっかりと登場したのは、75年の8.8 ROCK DAY。(YAMAHA主催のコンテスト)所属バンドのスターキング・デリシャスが最優秀バンド賞、個人でもボーカル賞を受賞しました。

今回の楽曲は、バンド解散後の79年リリースされた3rdアルバム『ええ歌ばっか』から「夢づくし」作曲は宇崎竜童。アルバムトータルのプロデュースは加藤和彦です。

渡辺プロからスターキング・デリシャスはリリースしており、その流れを継いだ人選。なにわのアレサ・大上留利子節が関西色を強めたソウフルフルな和レゲエ

そして2曲目は、同じく動画でコーラスを担当している岩本千秋が所属したバンド・LAZY HIPのアルバムから。長田タコヤキが中心メンバーとなったバンドで、ゲストにSoooBaadRevueチャールズ清水も参加しています。

アルバム『Flower Top』に収録の「扉を開けろ!」作詞作曲はメンバーの安田尚哉。後にエキゾティクス上々颱風にも参加します。

lazyな雰囲気たっぷり、渋い和レゲエ。気怠いかっこよさがあります。声が良い。

25:15〜

西岡恭蔵の動画も併せて、これだけの和レゲエ79年の関西には存在していたのだから驚き。さらにはどちらのアルバムにも西岡恭蔵は参加しています。アーティストたちが互いに参加し合い、それぞれにレゲエがあるというのが面白い。第53回石田長生も同様に、何度も名前が出てきます。

和レゲエという括りで見ると、むしろこの後の方が曲は多いです。これまで当企画で紹介した楽曲のリリース年で見てもそう。レゲエがジャンルとして認知されていき当然の流れですが、関西フォーク人脈は早くからレゲエの影響を受けていたのではないでしょうか。

またそれぞれのアルバムのリリースレーベルを見ると…『ええ歌ばっか』は渡辺プロ内に中井猛が作ったレーベル・NON STOPからリリース。『Flower Top』は第53回でも少し触れた阿部登のレーベル・オレンジレコードからのリリースです。

Flower Top』のリリースのあと、様々な理由からオレンジレコードはなくなりました。その後、阿部登を招きいれたのが、中井猛NON STOP。なんだか繋がっていきます。レゲエが主なキーワードだったという訳ではないと思いますが、趣味・趣向が近いもの同志は惹かれ合うのでしょうか。関西という土地柄に、レゲエは絶妙にフィットしていたのかもしれません。

さらには阿部登が後期にやっていたバンド・Magic ANIMALSのアルバムにも和レゲエがありました。が、残念ながら持っていません。友人に先日聴かせてもらって驚きました。CD見つけたら即購入でお願いします。

メンバーのkubotinさんとは第52回で紹介したイベントにて出会いました

今週もありがとうございました!

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