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和レゲエ数珠繋ぎ-第44回-白川大晃
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和歌山県 白川大晃
アーティスト名 trf
曲名 HOT WINTER NIGHT -samuiyorudakara
発売年 1995年
レゲエというとコード数が少なく、繰り返されるシンプルなリディムが、いつも僕たちを気持ちよくさせてくれます。
それが故に、コードチェンジが多い歌モノをレゲエにアレンジする際は苦労が伴います。(私見)
僕リーダーを務めるBagus!というラヴァーズロックバンドの曲はまさに、その「コードチェンジが多い歌モノ」でして、アレンジには毎回非常に苦労します。
その点、今回紹介するtrf(TK RAVE FACTORY)の本作は、上記の問題を軽々とクリアしているように感じます。
曲自体は説明不要の大ヒット曲ですが、こちらは1995年発売の『BRAND NEW TOMORROW』というアルバムのラストチューンとしてレゲエ/ラヴァーズロックアレンジが施されています。
どのパートの演奏も素晴らしいと感じるのですが、個人的MVPはベース。メロディックなのにしっかりビートも出ていて、一つのお手本ではないでしょうか?
オリジナル版とは随分違うムードで、楽しめますね。それにしても、この曲をレゲエアレンジにしてしまおう!というアイディアが僕はすごいと思いました。
trfということでCDはたくさん出荷されているので、簡単に手に入ります。ぜひゲットしてみてください。
♨︎
白川さん、3回目の最終回。ありがとうございました!時代を超えた良さのある和レゲエですね。白川さんの書いてくれた「オリジナル版とは違うムード」いわば「Remix」や、プロデューサーの小室哲哉に注目して今回は進めます。それでは第44回スタート。
前述の通り、今回の楽曲はRemixであり元曲があります。タイトルは『寒い夜だから』シングルとして93年にリリース。翌年の94年に発売したアルバムには、SEQ OVER DUB MIXバージョンというタイトルのRemixが収録されています。
ちなみにこのアルバムにも和レゲエがありました。『survival dAnce』なイントロ、なんだかクセになるレゲエ曲。ドラムやラップはヒップホップ寄りですが。
Waiting Waves (夏の気分を待ちわびて)
さらに翌年・95年にリリースのアルバムに収録されたRemixが今回の楽曲。90年代のJPOPには原曲⇄レゲエRemixという構図がよく出てきます。
95年といえばH Jungle with tもこの年でした。名前の通りジャングル・レゲエを基調としたユニットですが、オリジナルよりシンプルなレゲエRemixがCDには収録されています。どちらも曲調は似てる。リアルタイムで8cmシングルを買いましたが、なんで似た曲がいくつも入ってるのか?当時は全く理解出来ず。今ならこの良さが少しは分かります。12インチもあり。
同様のRemixワークで探していくと、鈴木あみのダンスホール調な楽曲が見つかりました。世代なので恥ずかしいようで懐かしい。興味のある方はリンク先へどうぞ。
鈴木あみ love the island (TK ragga mix)
話を95年に戻して触れておきたいのが…
trfのプロデューサー・小室哲哉が手がけたユニット・H.A.N.Dの存在です。4人組のレゲエ・ヒップホップユニットという肩書き。楽曲はレゲエよりヒップホップ色の方が強い印象ですが、メンバーの2人は現在のPART2STYLE。nisi-pとMaLが在籍していました。PART2STYLEは、プロデューサー・DJユニットです。
こちらの記事によると…
当時、日本ではブラックミュージックが一般的には浸透していなかった事から、小室哲哉はその境目を無くす想いで活動をしていたようです。95年だけでいくつもTKレゲエが見つかるのも納得。
さらに面白い記事があって…約20年後の2014年、小室哲哉とtofubeatsの対談でも同様の話題が出てきます。ちゃんと次の世代へ想いが届いている。そして2人の共演曲もリリースされており、そのRemixを手がけているのがPART2STYLE。レゲエをキーワードに素晴らしい連鎖が起きています。
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MaLの近年のソロアルバムもレゲエ、ダブの類いです。昨年7インチカットされたDub Funは名曲。アルバムはメロウな楽曲が多く聴きやすいのでオススメです。
散らかしましたが今回の紹介はここまで。小室哲哉は和レゲエにおいて1つのキーワードになりそう。また探しておきます。
次回はこの流れを汲んで延長戦。
白川さん、3本もご協力いただいて本当にありがとうございました!
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