Creepy Nutsの魅力
①魅力
元々何者でもない「たりないふたり」だったR指定、DJ松永がラッパーとDJとして成長し、メジャーデビューして自己を肯定していく様が楽曲に表現されているが、その変化が自分の精神的な成長とちょうど重なって自分の人生をリアルタイムで表現してくれる。
②音楽の魅力
強烈なR指定の個人的なエピソードにもかかわらず、幅広い人が共感できる歌詞と、変な個性的にも関わらずなぜ書き着心地の良いビート。一瞬自己を蔑むように見えて、隠しきれない強い自意識を滲ませていた初期から、セルフボースティングを超えて客観的な自分達を描いていく彼ら自身の変化が、同世代の精神的成長と重なるのも、同世代からみて魅力。
③おすすめの三曲
・スポットライト
今までの「使えない奴ら」「たりないふたり」といった自らのコンプレックスを題材としたそれまでの歌詞から、自分達の立ち位置を客観視して、それに正面から向き合うという、Creepy Nutsが一段上のフェーズに行ったことを表す、節目の一曲。「I'm a No,1 player 元ベンチウォーマー」という強烈で共感できるパンチラインから、主役であることを自負する覚悟を決めたようなイントロは聞くだけで背中を押してくれる。
・サントラ
菅田将暉(役者)とR指定(ラッパー)を見事に接合した楽曲。アーティストとしての仕事を生々しく描く一方で、結果を出すということへの苦悩と葛藤は、部活や仕事をしている人なら誰もが共感できる。加えて、Creepy NutsがMステに出た初めての曲であり、サビを聞いて分かる通り、HIPHOPというジャンルからJPOPへと大きく羽ばたいた。その意味で「かつて天才だった俺たちへ」も含め、大きな一曲。
・使えない奴ら
Creepy Nutsの原点ともいえる、二人の魅力が詰まった一曲。独特だが聴き心地のいいトラックに乗せて彼らのコンプレックスを歌い上げることで、物悲しいさにもどこかポップな前向きさを感じさせる。うまく社会に適合できない中で、仕事でミスしがちな自分に強く響く。リリックの最後のパートは前向きであり、まさに彼らの曲を聴きたくなる所以である。