古風な売れっ子小説家になりたい
原稿は名前入りの特注原稿用紙に藍色の万年筆で書くのがいい。今時手書きですか?って驚きを通り越して呆れられるけど、パソコンではどうしても書けないんですって言いたい。
小説を書くときは徹底的な取材をすることで有名になりたい。締め切りが立て込んでくれば海が見える旅館に缶詰になって、急かしてくる担当編集者を「焦ってもいい作品はできませんからね〜」とか言っていなしたい。ついでに馴染みの編集者には あの先生は○○のどら焼き持っていけば書けるようになる なんて簡単に転がされたい。いよいよ追い詰められたら脱走して(掛布団をふんわりさせて寝てるように見せかけて)、「やっぱりここですか。どうせ逃げるなら居場所がばれないようにもっと工夫してください!」って叱られたい。
とここまで妄想して、若く優秀で面倒見が良くて気取らない、私を支えてくれる担当編集者が欲しいのだと気が付いた。ちなみにこれまでもこれからも小説を書く予定はないので、こんなにかわいい編集者と触れ合うことは多分できない。やっぱりこれも来世だ。
あーなんの努力もしないで売れっ子小説家になりたい。