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0157:いつまでもおぼえている
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小学生の頃、年に一回あるバザーで、よくぬいぐるみを買っていた。
ひとつ10円くらいのそれは、持ち主から手放されて寂しそうな気配がして、放って置けなかった。
ただ、寂しいのを助けるために買い集めてただけで、ぼくも彼らと遊んでやらなかった。
高校生にあがると、親から「こんなにたくさん集めても遊ばないなら、もう捨てちゃおう」の一言で、ぼくも簡単に手放してしまった。
手放した後、後悔した。
いくつかのぬいぐるみはいつまでもおぼえている。
「こんなに忘れられないなら、なんであの時捨ててしまったんだろう」
とさえ思った。
長い月日が経ち、ようやく絵にすることができた。きっとこの先も覚えているんだろう。
ただ、少し心残りが晴れた。