ウラジオストクで食べた韓国料理

私が本格的な韓国料理を初めて食べたのはすごく遅く、27歳のときでした。しかも場所が日本でも韓国でもなく、ロシアのウラジオストクでした。その夏、私はシベリアのある大学でロシア語の短期コースを受講しました。帰りはウラジオストクー新潟の飛行機でしたのでウラジオストクまで戻ったのですが、たしか帰国便の前日に着いてその日は1泊する必要がありました。ホテルを予約していなかったのですが、どこか空いているだろうと軽い気持ちで考えてホテルを回り始めると市内のホテルがどこも満室であることが分かりました。日本人には分からないことですが、夏のウラジオストクはロシア人にとっては海水浴のできる保養地のように考えられているらしくそのためにホテルは塞がっていたのでした。困っていると、同じようにホテルがなくて困っている韓国人に会いました。彼はまったくロシア語ができないみたいでしたので一緒にホテル探しをすることになりました。細かいことは忘れてしまいましたが、韓国人の彼はしばらくして韓国人の経営するホテルに部屋を見付けることができました。それで私にお礼をしたいということで、私を韓国料理に誘ってご馳走してくれました。キムチチゲか何かを食べたと思うのですがこのときが私の初めての本格的な韓国料理で、辛いのが苦手な私はひいひい言いながら、でもせっかくお礼としておごってくれているのだからとちゃんと食べようとして大変な思いをしました。