MONSTERが産まれるまで6〜この世に生を受けて歩き始める「MONSTER」〜
マスタリングと宣伝プロモーション
はじめに
しつこいようだが、新曲「MONSTER」がAppleMusicやSpotifyといった音楽配信サイト各種で配信を開始した。本記事を読む前に、下記リンクをクリックし、どうか自身の愛用しているアプリケーションから曲を聴いて欲しい。
きっとこの曲があなたの「生きる」力を後押ししてくれる。そう信じている。
音源制作
共同制作者への声がけ、MVの制作
マスタリング
TuneCoreへの登録
ティザーの制作
協力者への声がけ
SNSでの発信
YouTubeへのMVアップロード
Google広告(YouTube広告)の手配
サブスクのプレイリスト作成
上記は、俺が起こした本作に関わる行動の一覧。つくる側がどういったスタンスかによっては全く参考にならない記事となるが、俺と同じように「実は売れたい」と思っている人は何らかのヒントになるかもしれないので、最後まで読んでいただくことをおすすめする。
音源制作
作品は、全力を込めて作るべき。これは本作を制作するにあたり一番重要だったと感じたこと。もちろん「自分が好きで作っているものだから」というのは当たり前のことだが、ほかの理由として「自分の作品を自分自身が勧める際のモチベーションに関わるから」という点があげられる。
俺の場合、音源を完成させた瞬間が最もモチベーションが高い。そこから時間が経つにつれゆっくりと降下していき、公開時にはしれっとした顔をしていることが多いのだ。
公開後聴いた側がいくら感動しても、つくる側がそっけない態度では、音源は聴き続けてくれない。前から感じていたコミュニケーション部分の弱さを改善すべく、その第一歩である「自信作の制作」を心掛けた。
作品に全力を込めれば込めるほど、愛着が湧き、絶対に、どうしても、この楽曲を聴いてもらわなければならない、確固たる理由になった。目標を達成するためのモチベーション維持に「自信作の制作」は必須だと感じた。
共同制作者への声がけ、MV制作
元音源は自分で作れるとして、それ以外のことはどうしたら良いのかわからず、まず声をかけたのは高校時代の親友だった。その親友こそ、本作のプロモーションの際にプロデューサー的役割を果たしてくれた近藤氏である。
▼近藤氏の宣伝プロデューサー担当作品
本業が映画の宣伝プロデューサーである彼を親友に持つこと自体は俺の強運としか言えないが、作品を気に入ってくれるか、推してくれるかどうかはまた別の話である。親友といえど音源を聴かせる際には緊張したが、作品をとても気に入ってくれて、共同制作者として参加してくれることが決まった。
近藤氏は、参加後すぐにその手腕を見せはじめる。MV制作者との打ち合わせ、音楽関係者(事務所やレーベルの知り合い)への効果的なプロモーションのヒアリング、映像や文言のチェック、新規顧客開拓に向けた提案、既存顧客向けのアプローチ方法の模索、病み気味な俺へのケアやフォロー。
彼を見くびっていたわけではないが、お世辞抜きで「素晴らしい仕事」をしてくれている。例えばMVは「よし、完成」と誰もが思っていても、誰も気づくことがないような細かいところまで彼は指摘をする(MV制作については「MONSTERが産まれるまで4〜絶望から化けたMV〜」参照)し、いまこうやってnoteを書いているのも「楽曲への思いをぶつけてちゃんと読んでもらえ」という彼の提案だ。感心すると同時に、これだけやらなければ人に思いを伝えられないのかと反省もした。
俺自身も何か行動をしなければならない。そう思ってすぐに2名の信頼のおける作家に連絡をし、音源を聴いてもらった。一人は知人のプロの作曲家、そしてももう一人が、本作のマスタリングエンジニアを担当することになるFlehmann氏だ。
マスタリング
Flehmann氏とは昨年の2月に発表した「東京百色眼鏡」以降計3回のコラボ楽曲を発表し、俺の関わりのある作曲家の中でも信頼をおける人のひとりだ。
▼鈴木何某 feat.Flehmann「東京百色眼鏡」
上記の2名に音源を渡す前に、実は既に自主的なマスタリングを済ませていた。知人の作家からは、音量バランスや和音などについての貴重な意見をもらった。
▼知人の作家の作品
そしてFlehmann氏からはなんとリマスタリングされたデータが戻って来た。言いたいことは言葉ではなく音源で表現する、まさに作曲家らしい対応。
マスタリングとは、音源の最適化のことをいう。しかし「何に」最適化させるかの定義が曖昧であるため、ネット上でも論争は絶えない。
本作における最適化とは「多くの人に届けること」。その為にはあらゆるデバイスでの再生に対応し、どのデバイスから再生しても本作の意図が相手に伝わらなければならない。
そこで手腕を発揮するのがマスタリングエンジニアだ。第三者目線でのイコライジング補正や音圧調整など、あまりに繊細な作業だが非常に重要な最終工程。
Flehmann氏から戻って来たマスタリングデータを採用したのは、彼の広く様々な人に愛される楽曲の制作実績と、何よりその聴き心地の良い仕上がりに驚いたからだ。ようやくこれで、音源は完成となる。
TuneCoreへの登録
Apple MusicやSpotifyで配信する為には、代理店を通じて楽曲の登録申請を行う必要がある。発売日が決まっている場合には、その3週間以上前に音源を完成させ登録しなければならない。
また、ジャケット画像も登録する必要がある為、その手配も前以て行った。結果的にギリギリでの登録となったが、滑り込みセーフといったところだろう。
3週間以上前に登録することは、発売日を決定できる以外にも、サブミットというサービスを利用できるメリットがある。サブミットは、バナー・ピックアップ欄・プレイリストなど、配信ストア上で自身の楽曲が展開・紹介がされやすくなるサービスだ。
なお、本作におけるサブミットの効果検証は現在実施中。
ティザーの制作
ティザーとは映画などでよく見る予告のことをいい、映像を少しだけ先行公開することで興味・関心を惹く役目がある。
▼本作のティザー映像
もちろん、このティザーも仕掛け人は近藤氏。彼からの指示を受けながら映像編集は俺が行い、2人で作り上げた。映像編集ソフトは「Filmora」を使用。結婚式などのお祝いムービーなどによく使われるソフトらしいが、本作のティザー作りには十分であった。
協力者への声がけ
この時点でとっくに「ひとりで全部やること」へのこだわりはなくなっていた。この量をすべて自分でやるのは時間的に不可能というのもあるが、目的は「多くの人に伝えること」なので、お願いできる人には全力で頭を下げようという考えに頭が切り替わっていた。
▼本八幡bot様
▼YouTubeチャンネル「TABIBANANA〜ハーレー2台と古民家暮らし〜」様
▼ポッドキャスト「あさっての咆哮」様
上記の皆様にご協力をいただき、本作の宣伝をしていただいた。これまでの伝手や友人を辿り、近藤氏と共になりふり構わず相談を持ちかけた。結果的に各ご協力者様からの流入が驚くほどあり、それに関しては感謝しかない。この場を借りて、御礼申し上げます。
SNSでの発信
ティザーを本編の一週間前に公開してからは、本当に怒涛の日々であった。
twitterで毎朝ティザーを引用RTし、情報を少しずつ解禁、それを目にしていただいた方のtwitterの愛あるコメントへの返信、インスタグラムの稼働、Facebookでの近藤氏からの草の根での発信、noteの執筆と毎晩のツイートカウントダウンツイート
ここまで読んでくれた人は、なぜ冒頭で自信作を作ることが「自分の作品を自分自身が勧める際のモチベーションに関わるから」と言ったのか、理解してもらえたと思う。
正直、なんでもない作品に対して、こんなに動くことはできない。いや、若干自信のない作品に対しても、ここまで行動できない。これは本音のない人間の俺でも言いたくなる本音である。
忙しすぎて頭が狂いそうだった。メンタルが崩壊しそうになったりもしたが、支えてくれたのは他でもない、近藤氏である。彼もキツいのだ、それでも他人に声をかける人情に打たれ、俺は膝をつくことをやめた。
YouTubeへのMVアップロード
公開日4日前、MVが校了しYouTubeへのアップロードした。YouTubeのアルゴリズムには理解がある方だと思うが、俺は「昨今は、もともと力のある動画をプッシュする」傾向にあると分析してる。
つまり、弱小YouTubeチャンネルでは、何をあげてもおすすめ表示をされない可能性が高いということだ。しかし「コンテンツ・イズ・キング」の概念は覆らないとも思っている。しっかりと宣伝することはできても、作品はダメであればダメなのだ。
いずれ広がって来た時のために地盤づくりをしっかり行った。タイトル、概要欄、タグ、字幕。YouTubeのアルゴリズムに、しっかりと本作を読み取ってもらう。地味だが、非常に重要な作業だ。
Google広告(YouTube広告)の手配
動画が公開されてからは、さらに忙しかった。温かいコメントに涙ぐみながら返信をしつつ、noteの執筆も行い、気がつけば夜中の3時。
twitter上でフォロワーの皆様に拡散をお願いしつつ、他の宣伝方法も考えた。それがGoogle広告(YouTube広告)である。
反則とも感じる人もいると思うが、一体広告の何が反則なのであろうか。いままで必死に頭を下げ、拡散をお願いしてきたことと何が違うのだろう。Google広告への出稿は初めてのため、正直どうなるかわからない。でもやらずに後悔するならやって後悔したいと思い、課金するに至った。
サブスクのプレイリスト作成
MVをプロモーションと捉えた場合、ゴールはサブスクで聞いてもらうことになる。各種配信サイトには、効果的なアプローチが存在するらしい。今現在調査しながら動いているところなので、機会があったらその時に話そう。
最後に
これにて、本作「MONSTER」のnoteを一区切りとする。まず、長文を読んでくれた人に感謝。
「MONSTER」はこうして産まれた。そしてもう、一人で歩き始めたのだ。
もちろん、この「MONSTER」がこの先歩き疲れたら、手を貸すことは出来るかもしれない。しかし、結局はこの曲が持つ力を信じるしか無い。
そして、それから一番大事なのはもちろん、聴いてくれる人が存在すること。聴いてくれることで、またこの「MONSTER」は力強く歩き出す。
そして、いつかはこの曲が日本中の人の耳に届くことになったら、これ以上の幸せはない。
その実現に向けて、俺はまだこれから先も、全力で曲を作り続けて行きたいと思う。
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