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気になることはやってみる:38歳から柔道を始める

2017年くらいから柔道の道場に通い始めました。ずっと楽器演奏が趣味だったので、スポーツをちゃんとやるのは生まれて初めてでした。長年、関心はあったのですがふとしたきっかけで行動に移すことができました。

周りの人たちには驚かれましたしまだ白帯なのですが、今でも楽しみつつ、少し誇らしい気持ちで続けられています。

何を始めるにしろ年齢にこだわりすぎず、自分自身がやれると許可を出すことが大事なんだなと思いました。


なぜ柔道なのか?

中学生になって部活を選ぶ時に、陸上・柔道・吹奏楽部のどれにしようかを迷ってました。

なぜか幼い頃から足が早かったので陸上か、漠然と憧れていた柔道か、ピアノやってたのもあって吹奏楽部か、程度の理由でした。

入学して早々の健康診断の時、自分の前にいたぽっちゃりした子が柔道部の人に勧誘されていました。しかし自分には声がかからず、自分は呼ばれてないのだなと拗ねた気持ちで、吹奏楽部に入ることに決めました。

今までに参加してみたスポーツを思い返すと、水泳、フルマラソン、ボルダリングとかでした。改めて、運動神経が悪かったのでゲーム性のある競技は苦手なこともあり、「ゲームに勝つ」「誰よりも強くなる」というより、自分にとっては「生き延びる力がつく」という観点がある競技に惹かれる傾向にあったようです。

今となっては後付けの理由ですが、相手を積極的に殴る・蹴るというのは性に合わないと思ってます。柔道だと、巧みな技をかけることで相手を転ばせる、というあたりが、自分にとって強さと安心感のバランスが良かったのかな、とも思います。


一歩を踏み出したきっかけ

30歳の頃に、人生でやりたいことを100個書く、というのをやってみました。その時はとても100個も思い浮かばず、振り絞って出した中に柔道を習うというのを入れていました。

とはいえ、スポーツ未経験の中年男性が始めるタイミングなどなく、とりあえず書くだけ書いてみた感じでした。


ある時、友達と鎌倉に座禅体験をしに行きました。その時に見かけた人が偶然SNSでも繋がっていたので、その人にメッセージを送ったところ、「柔道サークルの友達と来てたんですよ。」とのこと。

思わぬところから柔道というキーワードを聞いた時に、なぜか「こんな普通に柔道やってる人がいるなら自分にもできるかも」と思ってしまいました。


今まで柔道をやっているのはテレビの向こうの選手ばかりで実際にやっている人と話したこともありませんでした。

それが、現実にやっている人が居る、と知ったことで自分もやって良いのかもしれないと許可を下ろしたように思います。

早速、"柔道 初心者 東京"などと検索し、都内の道場が引っかかりました。

よく内容を読んでみると、柔道を生涯スポーツとして広げたい趣旨の道場とのことで、

「主な参加者は30代中盤の男性です」

と書かれているのが目に入り、まさに自分が呼ばれているんだなどと勘違いをして、その場で見学申込をしました。


この人生で誰も私に柔道をしろ、とは言いませんでしたが、もちろんやるなとも言われてませんでした。結局、自分自身がやっても良いよと許可を下ろしたのが決め手だったんだと思います。

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やってみての感想

とりあえず見学だけ行って辛そうならやめよう、というくらいの気持ちで参加しました。

初めての稽古では、黒帯が白帯の打ち込み(技の練習)の練習相手をする文化や、不安だった厳しい先輩もおらず、やっている人の人柄が誠実で良いなというのが第一印象でした。

もちろん稽古は体力的には厳しく、いつも柔軟と準備運動や受け身だけで息が切れてしまいます。しかし、初めて体験したスポーツで「同じ辛い稽古に耐えている仲間」が居るから頑張れたり、会話を交わさない人とも親しみが湧くものだなあと感じました。

始めて1年半ほどたって区民大会に参加した時は大学生に瞬殺されましたが、それでもうまく投げられるようになりたい、という思いを持って続けられています。

競技年齢のピークはとっくに過ぎていますが、怪我に注意し、今練習している釣り込み腰がちゃんと得意技になれたら昇段試験も受けてみたいなと思っています。


いろいろな理由で自分のやりたいと思う気持ちを塞いでいることがありました。もう年だから、いまさらとか、周りが驚くから、とか。言い訳をして自分の心が惹かれていることができないのは、死ぬ間際に後悔するだろうなと頭をよぎったのでやってみました。

そして人がチャレンジするのを見たら、全力で応援したいなと思うようになりました。




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