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群像劇の魅力

「ワールドトリガー」26巻が発刊されました。
(漫画の内容を知らない方向けに書いた記事です。)

表紙を見て分かる通り、登場人物が多い作品。
今回のこの一冊でも、11チームx5名=55名のチーム戦を描いていて、
たった一言であっても全員が個性のあるセリフを発しています。

群像劇に惹かれる理由

登場人物が多い作品は、現実の世界に近いな、と感じることがあります。

熱血で突き進む心の強い主人公だけでなく、
強いけど捻くれ者、
弱く見えるけど芯のある人、
思ったことをすぐ口に出してしまう人
長所だけでなく短所もちゃんと持ち合わせていて
日常でもこういう人いるよね、という気持ちになります。

作品の上だけの完璧な人間を見るよりも、
欠点もある人が、どうやって乗り越えていくか、
そのアプローチが楽しみで、読んでいます。


「頼む」と言われると頑張れる人

今回のワールドトリガー26巻の自分なりの見どころは、
二人の女の子、それぞれの性格をよく表すシーンです。

ワールドトリガー26巻 第228話より(葦原大介)

この女の子は、主役でもなんでもない
主人公とは別のチームメイトです。

頭も良く、素直に先輩に従う器用なキャラでしたが、
臨時で組んだいつもと違うリーダーと対立しました。

心のモヤモヤをお互いにぶつけて話し合いの最後に、

「頼む」…って、言ってください
「頼む」って言われたほうが…、燃えるんです……!

ワールドトリガー26巻 第228話より(葦原大介)

と、自分はこういう状況だと頑張れるんだと
相手に説明して、お互いの意見を受け入れて、前に進むシーンでした。

どんなに脇役のチョイキャラ(失礼)だとしても、
心の機微を表現してくれて、
実はこんな風に思ってたんだな、と分かると
さらにキャラクターに惹かれて行きました。


不機嫌をコントロールできない人

もう一人の今回の主役(私基準)は、
身体能力は高いけど少しわがままなキャラ。

本人も自覚がないけどやる気が出なくなってしまって、
不機嫌でふて寝してしまうシーンがありました。

ワールドトリガー26巻 第225話より(葦原大介)

彼女は、自分の失敗は気にしないけど、
チームメイトが燻ってると不機嫌モードになって
思考停止してしまう、キャラです。

同僚のチームメイトに扱い方を聞いたりして、
身近な人から見るとそう思われてるんだろうな、と、
日常での人間関係でも同じように、みんなが私の扱い方を
言葉にしなくても感じているだろうなと思わされるシーンでした。


漫画のキャラの個性も見たい

この記事を読んでくれた方の考え方と違うかもしれませんが、
私は漫画であってもキャラクターの個性が知りたいみたいです。

現実世界でも、目立って活躍する人もいれば、
それを陰で支える人がそれ以上にいます。

日の目に当たることだけが全てではないですが、
そういった支える人の感情にも必ずドラマがあるから、
強い弱いだけでなく、心の変化まで描いてくれる作品は
出会えて良かったな、と思います。

他の人の人生を見ることで、
自分はどんな時に頑張れるのか、
考えるきっかけになれば、と思いました。


私の好きな群像劇作品を挙げておきます。
登場人物がとにかく多いですが、
万が一ご興味が湧いたら、ご覧ください。

  • ワールドトリガー

  • 僕のヒーローアカデミア

  • ハイキュー!!

  • 進撃の巨人

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