今年のお笑いをピックアップ①
お久しブリーフ。
またまたお久ブリーフを発動させてしまいました。今更ですが、2023年のお笑いについて注目トピックを書きます。お笑い界も比較的穏やかな時期である1~2月を越え、3月にはR-1グランプリが行われました。これまでボロカスに言われてきたR-1ですが、それをフリに「今年は例年以上に盛り上がるぞ!」という意気込みこそはあったものの、いざ決勝が始まってみると結局悪い方面ばかりが注目されるオチでした。
例のやらせ疑惑については普通に表示ミスなだけで、ヤラセとかはないと思うけど、以降もそればかりが一人歩きをして炎上商法的な話題だけが残ったのは少し残念でした。もっと決勝進出者のネタについてフォーカスが当たれば良かったのに。
春に近づくに連れ注目必須のお笑いコンテンツの発表などが相次いで出てきたので、筆者的に興味大の芸人やコンテンツなどを雑多で書いていこうかと思います。2023年になってからもう3ヶ月が過ぎましたが、そろそろ大きなショーレースに向かって動きが活発になったり、新年度という事で4月のテレビ業界の改編期だったり、なにかとお笑い界も代謝が見え始めてくる頃かと思います。
2020年4月『有吉の壁』レギュラー開始
2021年4月『ラヴィット!』レギュラー開始
特に近年は4月にスタートした大型お笑い見本市系の番組が大成功を収めています。流石に暫くはネクスト有吉の壁、ラヴィット的なコンテンツが生まれるとは思いませんが、少なくとも放送・配信業界が「この芸人をプッシュしていきたい!」「こういうコンテンツを今年はトライしていきたい!」という意思が垣間見えそう。
■THE SECOND
■漫談芸人BIG3(街裏ピンク・小松海佑・永田敬介)
■進撃の真空ジェシカ
■ロングコート&ニッポンの社長東京進出
■関東の大喜利熱が人気コンテンツに
■ネットバラエティ戦国時代
トピックスはこんな感じです。小分けで書いていきます。
THE SECOND
今年から新設されたお笑いショーレース。「M-1の呪縛から解放された・・・」と思いきや、まだまだ漫才の大会でしのぎを削る事に。
開催の発表がされた直後はそんな風に思うお笑いファンも多く、筆者もどちらかと言うと否定派でした。金属バットがM-1ラストイヤーを終えた事もあり、余韻に浸かる暇され与えられないのかよ、と。自由の身になった彼らの漫才がこれから楽しみだったんですが、また戦場に駆られる事に。
しかし、当の芸人達は案外前向きな人が多く、いざ予選が始まってみると瞬く間に”お祭り”的な陽気な雰囲気が漂うになっていました。M-1やキングオブコントはその緊張感とガチな演出から「作品を提出しているようだ」と、芸人達は感じていたようでした。(そう感じる原因は松本人志の存在によるものだと個人的には思いますが)
対してTHE SECONDは2大大会とも違う雰囲気が形成されそうなのも一つの見どころであり、成功しそうな方向性の様にも思えます。筆者もこれまではお笑いショーレースはM-1やキングオブコントの様な雰囲気が至高だと思っていましたが、THE SECONDには今のところ良い意味で堅苦しさや重さがなく「コレはコレであり」と肯定的に思えるようになりました。その要因は芸人達が主体となって大会の空気づくりが出来ているからなのかなと思っています。まだ第1回で大会のニュアンスがまだ決定付いてない事を良いことに予選の段階から芸人が自由奔放に取り組んでいる様子です。それが成立しているのも、”結成歴16年以上”の条件をクリアしているベテランの漫才師達の経験から来るテクニカルな面からだと思うと、大会の出場条件も結果的に絶妙だったんだなと感じられます。
ー 余談 ー
ちょっとココで余談を挟みます。M-1やキングオブコントの盛り上がりぶりにあやかってなのか、ちょっと最近お笑いショーレースの乱立が目立ちます。今回メインで書いているTHE SECONDの他にも、25歳以下限定の賞レース「UNDER 25 OWARAI CHAMPIONSHIP」も今年から開催される予定です。正直、THE SECONDの発表の時点で「またお笑いショーレース発足かよ。もういらんって」と思ったぐらいなので。THE Wだってまだ定着しきっていない状態なのに、流石に節操がないなって思いました。M-1とキングオブコントの栄光は揺るがないでしょうけど、それ以外のショーレースの存在感が希薄になりそう。近年だとマイナビラフターナイトとかABCお笑いグランプリ辺りに箔がつき始めたから、ソッチに力を入れたほうが良いと思うけどな。芸人側もショーレース疲れしそう。
テクニック経験の面は勿論の事、出場する漫才師達の歴史が色濃く現れるのもTHE SECONDの特徴だと思います。結成から今に至るまでの背景や栄光時代、現在のお笑い界での立ち位置、活動拠点、支持層など。妄想のし甲斐がある要素が盛り沢山であり、マニアにはたまらない。
現在ファンの規模が大きい金属バットやランジャタイ。同業者やお笑いファンからの支持が根強い囲碁将棋やDr.ハインリッヒ。関西圏ではお馴染みの二丁拳銃やシャンプーハット。不遇のTHE MANZAIメンバーでありながら、昨今はベテランのテクニックと泥臭さで再注目されているなすなかにしやタイムマシーン3号。レッドカーペット世代のジャルジャルや超新塾。笑金世代の東京ダイナマイトやスピードワゴン。
この様に世代もファン層も幅広くごちゃ混ぜ状態なので、あらゆる角度で楽しむ事が出来そうです。そしてその中で偶然にも実現する夢の対決がなんと言っても見どころですよね。特に「東京ダイナマイトVS金属バット」の組み合わせについては全お笑いファンが歓喜した事でしょう。東のカリスマと西のカリスマの対決。コレはヤバい。これぞ夢の対決と呼ぶに相応しい!!!
しかし今回は東京ダイナマイトの体調不良により辞退という事で”幻の対戦”となってしまったのが悔やまれますが、こんな夢の対決が実現寸前だっと事が・・・もう最高ですね。
その他にもとても興味深かった組み合わせがCブロックの「ジャルジャルVS超新塾」。異種格闘技が過ぎるぞ!!
そして勝ち上がったのは、、、まさかの超新塾!!!比較が難し過ぎる対決なので、その日会場にハマった方に軍配が上がるといった感じでしょうか。こればかりは芸人の審査員じゃなくて、会場のお客さんに決めてもらう方が良さげ。M-1やキングオブコントみたいに予選は放送作家やテレビ関係者などが選考するのではなく、会場のお客さんが投票するシステムの様ですが、果たして本戦の地上波放送でも継続されるのか。本戦も審査員じゃなく、お客さん(視聴者)投票とかに統一した方が良さそう。
ノックアウトステージとなる1対1のトーナメント形式が大会中で一番面白いフェーズかもしれない。
第1回という事で、まだ大会の方向性や特色が決定付けられていない状態ですが、どんな漫才師に勝ち上がってほしいのか、誰にスポットライトを浴びせたいのか。当然運営側の吉本興業とフジテレビでそれぞれ思惑はあることでしょう。(おそらくですが)特にフジテレビとしては過去にTHE MAZNZAIを開催してM-1の様に盛り上がらなかった過去を考慮すると、その時代に出場して活躍していた
この辺りにスポットライトを浴びてほしい、という願望はありそう。中でも三拍子、囲碁将棋、プラスマイナス辺りは同業者からの支持がアツく「本当に面白い漫才師」「腕のある漫才師」的な事で語られる事が度々あります。なすなかにしとタイムマシーン3号も同じくその様に語られる事が多いですが、2組は昨今はブレイクの最中なので。まぁ吉本も運営してるので、劇場での貢献度が半端ないプラスマイナスにスポットライトが当たってくれたら一番喜びそう。(三拍子がいない、だと・・・!?)
ただ肝心の第1回大会なので、ちゃんと興行的に成功するためにも注目度・人気が高い漫才師が本戦には上がってほしいはずなので、そういう意味では上記のスポットライトを浴びせたい漫才師のメンツでは渋すぎる。なのでやっぱり金属バットとランジャタイ。この2組の集客力はスゴイので、本戦には両方、最悪でもどちらかは上がってこないと困るって感じでしょうね。ジャルジャルもファン数は多いですが、既に超新塾に敗北を喫してますので。
なんか、超新塾が本戦で大暴れして優勝するシナリオが、
一番盛り上がる気がしてきた。
という事で、優勝予想は「超新塾」で。
次は 漫談芸人BIG3 について書きます。
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