名前があったらチケットを買っちゃう芸人②
前回の続きです。全部で③まであります。
早速紹介していきます。
マヂカルラブリー
今年ブレイク候補記事の時にも書きました。たぶん、お笑いガチ勢界隈から見た、今年、最有力ブレイク候補。近年M1もキングオブコントも決勝進出してるので、ネタは間違いなし!、と言いたいところですが、上沼恵美子に叱られる事態もあった事から、漫才は少し人を選びそうな気もします。コントの方が多くの人に好まれそう。筆者も正直、マヂカルラブリーについてはコントの方が笑うことが多いです。漫才は一部のマニアにはたまらないだろうな。つかみの件とか特に。
史上初のトリプルファイナリスト(M1、キングオブコント、R1)である天才野田クリスタル。しかもR1はチャンピオンです。イケメンでマッチョなのに、その中身はシュールな芸風にプログラミング技術でゲーム制作などの内々なインドア気質。趣味のゲーム、アニメ、漫画も明らかにオタクのソレであり、その趣向が芸にも出てるので、男性からの支持は絶大です。女性にウケる気ゼロです。素晴らしい。
優しそうな見た目してるツッコミの村上は、何と本名は鈴木。衣装も常にピンクのカーディガンだし、実はヤバい奴はコッチパターン、かと思いきや、やはり普通なのでは?て感じなのが村上。しかし、時にはボケたり、MCをそつなくこなすハイスペックぶり。あらびき団で披露してたラップバトルシリーズのネタは村上の方がボケですが、めっちゃ面白いです。
※動画貼り付けてましたが、違法アップなんで削除されてました。それでもゾンビの如く誰かしらがアップしてるので「マヂカルラブリー ラップ」でYouTube検索!『千鳥のクセがスゴいネタGP』の方はテロップとかワイプの邪魔フォローのせいで台無しなので、『あらびき団』の方があったらソッチの方をオススメします。
最近、週替わりでラジオのパーソナリティが変わるANN(オールナイトニッポン)0に抜擢されましたが、めちゃくちゃ面白かったです。筆者はあまりラジオを聴く習慣がなく、ちゃんと聞き続けたのはくりぃむしちゅーのANNと金属バット(ラジオバンダリー、声流電刹)だけですが、もしマヂラブがANNでレギュラー昇格したら聴き続けたいと思います。
※コッチも違法アップなんで動画は削除されてました。「マヂカルラブリー ANN」で検索すればYouTubeに大体アップされてます。
コマンダンテ
2人揃って身長180㎝台で細身のシュッとしている系な漫才師。自身のチャンネルのフォントに拘るぐらいにお洒落好きな2人です。きっと女性ファンが多いでしょう。芸人なのに、洒落っ気だけ付けて、劇場人気だけはやけにある吉本芸人って、お笑いガチ勢からしたら反吐が出る存在ですが、コマンダンテの場合は何となく例外な気も。彼らの漫才を見れば、ちゃんとネタも拘っている事が感じられるから、だと思う。あと変にファン食ってない感もあるし。
ゆるッとしたトーンであまり声を荒げず、ポーカーフェイスなのが特徴。関西育ちなのに珍しい空気感をもつ2人。特にツッコミの石井君は非常にロートーン。けれど、よく噛むし、漫才中にアドリブをガンガンに足すお茶目さが母性本能をくすぐりまくってます。理想的なモテるタイプの塩顔だし、ずる過ぎる。ボケの安田君もなかなかにロートーンですが、淡々とボケを繰り出すその姿はナイツ土屋の様な精密機械ぶり。ボケ版のナイツ土屋。
名物はつかみの件。マヂカルラブリーに負けず劣らずのつかみの面白さ。コッチはよりバラエティに富んでる。まさかの公式チャンネルがつかみ集をアップしてます。
たくろう
弱そうな雰囲気の2人がごちゃごちゃな掛け合いをみせる脱力系の漫才師。常にテンパっていて、一言二言余計な事を言うボケの赤木と程よくツッコみ、程よくノッてあげるツッコミのきむらバンド。
筆者的には”初見殺し”という印象です。初めてたくろうの漫才を見た人はきっとメチャクチャ笑うと思います。掛け合いで正面衝突したり、玉突き事故を起こしたりと大事故を目の前で見た感じ。コレが初見だと面喰います。なので、M1に初決勝進出した際は大きな反響がありそう。その勢いで優勝も大いにあり得そうなコンビです。しかし、この手の漫才は一度脚光を浴びると、それ以降のショーレースでの優勝がかなり難しくなるのが悩み。
漫才以外ではまだまだ引き出しに何があるのか謎な2人。ボケの赤木は何と、漫才中のキャラは作り込んでいるとの事。ライブでの平場シーンを何度か見ましたが、確かに普段はしっかり喋ってました。結構、策士なタイプかもしれない。逆にツッコミのきむらバンドはギャガーな一面もあり、そのクオリティは原西タイプではなく、サバンナ八木の方に近いタイプにギャガー。コッチの方が天然的な笑いを秘めてるかもしれない。キムタクの大ファンらしいが、ソレも絶妙に天然っぽい。
今のところ確信してる事は漫才はめちゃくちゃ面白いってことだけです。掘り出し甲斐のある2人ですが、掴みどころのない人を見たい願望がある人は是非。
馬鹿よ貴方は
5年前のM1で「何だアイツら!?」という様な印象を与えてから、ブレイクしそうで、しなかった二人。同年に同じ印象を与えてそのまま飛躍したメイプル超合金と比べてポップさが足りなかったか。私生活が全く読めない2人だが、最近はそれぞれの趣味を生かした活動が盛ん。
ツッコミの新道は狂っているレベルのお笑いオタクであり、分析家です。そして”女芸人研究家”の肩書をもつ。ピンでチャンネルを開設しているが、ラジオ形式でお笑いの裏側を芸人目線で語ってくれています。筆者も何回か視聴したことがあり、自分もお笑い分析・考察をしてみたい!と心を動かされた部分があるので、ほんのり師匠的な存在として応援してます。去年(2019年)行われた『M1を語るトークライブ』もこの人が居たから見に行きましたが、一人だけ知識量とテンションがぶっ飛んでました。
一方でボケの平井ファラオ光は漫才の時のような恐ろしい雰囲気は平場では控えめ。しかし、サンリオ愛好家であり、初めてお付き合いした彼女とテレビ出演したりと漫才時のキャラに負けないエキセントリックぶりでたまにメディア露出してます。
この様に、現在は個人個人での活動を中心としているので、肝心のネタは最近見ることが出来ないのは寂しいところです。それぞれの活動で培ったものをネタに還元する時が来ることを待っています。まだ”馬鹿よ貴方は”のネタをあまり知らない人は一度YouTubeにアップされてるやつでも片っ端から見てください。きっと筆者と同じように「ネタめっちゃ面白いんだから、もっと一緒に活動すれば良いのに」って思うことでしょう。
ファイヤーサンダー
2019年にフューチャーされるべきコント師感があった”かが屋”と”空気階段”。今年のその枠はファイヤーサンダーな気がします。あとは蛙亭かな。ABCお笑いグランプリで争った2組。近年、あらゆるネタ番組に呼ばれまくっているので、そろそろキングオブコントで大きな結果を残すことでしょう。
パターンは決まっていて、ドラマなどのフィクション作品にありがちな展開から、「思ってたんと違う!!!」といった裏切りポイント一点で攻めていくコントがほとんどです。その一点の目の付け所が抜群であり、手数で攻めない、ストロングタイプなコント師です。
てっきり、ブレーンはお調子者感のあるツッコミの藤田だと思ってましたが、眼鏡をしているボケの﨑山の方でした。この﨑山がどうやらかなり尖っているらしく、芸人界隈からも嫌われ者とのこと。その尖りがいつかゴッドタンなんかのおもちゃにされると思うと楽しみです。逆に陽気な感じの藤田は愛されキャラになるかもしれない。コント中の絶妙なテンションのツッコミ(嘆き)は、平場でも他の共演者から「藤田にツッコまれたい!」願望が出そう。
この構図とコンビの関係性、、、まるっきりハライチじゃないか!!!コント師なハライチと言ったところでしょうか。
錦鯉
結成からまだ10年未満なのに、共に40代の高齢コンビ。M1グランプリは現在、結成15年以内という参加条件なので、ラストイヤーに出場する時にはアラフィフです。ボケの長谷川は56歳になっています。もう存在自体が面白いコンビです。2019年のM1では敗者復活戦の舞台裏で笑いをかっさらてました。2018年に金属バットが舞台裏で暴れて注目されたので、今後敗者復活戦の舞台裏で目立ったコンビは売れるジンクスが生まれそう。
主に漫才を披露しており、ボケの長谷川の突き抜けたバカっぷりをツッコミの渡辺が強めにぶっ叩くスタイル。故に構成はシンプルで、強烈なキャラで勝負するタイプなので、M1に決勝進出さえしてしまえばアガりなパターンな気がします。芸人の高齢化問題を去年、お笑い第7世代の台頭で解決しようとしたところにこのコンビが売れたらオイシイだろうなぁ。
ボケの長谷川はバカでスキンヘッドで現時点でアラフィフで、とキャラが強すぎるので、注目さえされれば、後はテレビなどのメディアが料理してくれるから心配ないでしょう。
懸念はツッコミの渡辺の叩き方が強過ぎる事。筆者的にはそこも錦鯉の漫才の面白部分として捉えてますが、一部の声がデカい権利主張層からゴタゴタ言われそうで・・・けれど、強く叩く事が出来なくなっても、ツッコミとして優秀なので、やり様はあるはず。ウィキを見たら、趣味にアダルトビデオ鑑賞でレンタルビデオ店を開業出来るほどのコレクターらしいので、実は相方の長谷川に負けないぐらいにぶっ飛んでるタイプかもしれない。
コンビ揃ってヤバいパターンなのか!?・・・強烈だけど、しっかり面白い漫才を見たい方は是非。
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