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#1 その お笑い センス(障害者施設での話)

生活介護事業所での話。

よくある、内職の下請け作業をしていた時のこと。

今回は、利用者のKさん(軽度知的障害/自閉症)の話。
見た目と動きから、幼い時から『Kくまさん』と愛称がつき、本人からもそう呼んで欲しいとの希望があったため、職員もそのように呼んでいました。

ある時、いつものように30名弱の利用者さんが内職作業を黙々とこなしていた午後のこと。
その日は下敷き1枚ずつ袋入れし、袋入れしたものを10枚ずつ輪ゴム止めしていくという作業でした。

静寂の中で急に
「S!O!S!助けてー!きゃー!」
と平坦で、低く、緊急性が微塵も感じられないKくまさんから声が。
普段から、的確にこちらに伝えたいことを伝えてくれていたKくまさんのこと。
何事かと思い、作業テーブルへ。
すると。

切れた輪ゴムをカーブさせ
その右にまともな輪ゴムを置き
そのまた右に切れた輪ゴムをカーブさせ

見事なSOS!!!!

「作ったんですか!?」

って聞くと、
何事もなかったかのように
「はい。」と返事をして作業に戻るKくまさん。

こちらはその笑いのポテンシャルの高さに驚いてしまったと同時に、そのお笑いセンスくれよ!と思ってしまいました。

集中して作業をすることももちろん大切なことですが、こうして柔らかい頭や余裕を持って作業に望んでいただけるのも、職員としてはうれしいものです(^^)

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