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八戸市内小中学校の広報委員会で交流会をやってみました

私には現在、小学校1年生の息子がいます。
そして私自身は初めてのPTA、初めての広報委員会に奮闘中。
(初広報委員会の奮闘記もいつか記事にしようと思います)

広報委員会が発行するPTA広報誌の役割は、
学校と保護者、地域の橋渡し
と言われていて、学校それぞれに大義をもったPTA広報誌が作られ、発行されています。

しかし、現代の保護者はとにかく忙しい。
それでもなんとか時間を捻出しながら、(ぶっちゃけ)読まれているかどうかも分からないPTA広報誌を作り続けるのは、精神的にもなかなか大変なものがあります。

そんな状況なので、PTA広報誌を発行する目的を見失っていたり、広報委員会運営の悩みを抱えている学校は、どうやら少なくなさそうです。

交流会プロジェクト発足の経緯

息子の通う小学校の広報誌を発注している印刷会社さんはもちろん他校も出入りされているので、各校のお悩みをご存知です。
その印刷会社さんから、
「どこの広報委員会も同じような悩みを持っているのにそれを共有する場がない、お悩み共有会みたいのをやりたい」
という話をお伺いしました。

私も広報とはなんぞやと模索しているところだったため、
「作りましょうよ!協力しますよ!」と、
印刷会社さんを発起人として他校の広報さんにも声かけていただき、本プロジェクトの発足となったのです。

こうして、ムリなく楽しい広報誌づくりを目指して9月末、なんとか第一回開催にこぎつけることができたのでした。
そして無謀にもPTA一年生の私がファシリテーター。先入観が少ない状況で挑めたので良かったのかも。

そもそも市の広報研修が時間のムダだった…

6月に市の広報研修があったのですが、
広報誌コンクールなるものの講評が中心の内容でした。

私たちはコンクールのために広報誌を作ってるわけではありません。
みんな仕事のシフトを調整したり有休をとったりして時間を捻出しながら、
それぞれの大義をもって広報誌を作っているのです。

しかし研修会では、
「こういう記事は評価が高いです」
「こんなレイアウトは点数が低いです」
「受賞したこの広報誌は私は好きじゃない」
などという話を聞かされる。

事件は会議室で起きてるんじゃないんですよ!

もちろんコンクールでの入賞をモチベーションにして広報誌を作っている学校もあるでしょう。それ自体は否定しません。

でも私たちは、もっと現場に沿った話が聞きたかった。
他校からもそういった意見が聞こえてきていました。

そんなこともあって、事件が起こっている現場レベルの話を共有できる会を自主開催してみたのでした。

現場の闇は想像以上に深かった

交流会第一回ということで、トライアルの意味もこめて発起人が声をかけた学校のみでこじんまりと開催。
全部で7校、交流会初回としてはちょうどよい規模でした。

だって、話が止まらない(笑)

各校の広報誌最新号を見ながら各校広報委員会の特徴や編集方針などを発表していただき、後半は最新号での工夫や苦労したことなどいろんなお題をディスカッション。
各トピック20分を予定していましたがそれぞれ大幅に上回り、時間を巻いたりトピックを省いたり。

そして、悩みの闇がかなり深い学校も。
私はファシリテーターでしたが、役割にあるまじき感情を表に出してしまったりするほどでしたが、全員でアドバイスしたり解決策を考えたりできたのも、会を開催した大きなメリットになったのではと思います。

“PTAはナレッジが蓄積されにくい”問題

PTAの委員任期は学校ごとに違いますが、少なくとも子どもの卒業と同時に任期も終わります。
喉元すぎれば熱さも忘れちゃうせいか、目の前の業務をこなすことに必死でナレッジの蓄積が追いついてない。

PTA自体の歴史は長いのに!

昔と今では親の働き方も変わり、生活も環境も多様化しています。
今の保護者はとにかく忙しい。
市内は専業主婦率も下がっていると聞きます。
でもPTAは旧態依然としていて、業務はアナログかつ非効率。
”子どものために親ががんばって当たり前”が大前提の世界。

交流会では、どの学校もナレッジの蓄積や次世代への引き継ぎなどに対する問題意識はあるものの解決には至っておらず、悩んでいらっしゃいました。
うちの学校も例外ではありません。

“学校はネット使用不可”という縛り**

おったまげです。
理由は理解できますよ。
(子どもの不正使用を防ぐとかいろいろね)
でも、PTAまでもオフラインでしかPCを使わせてもらえないんですよ!

原稿作成も撮影したデータの確認もいちいち学校に出向いて、印刷会社とのやり取りも電話か対面。

昭和か!!!

最悪、ネットを使いたい時はUSBを各自持ち帰って自宅のPCに差します。

セキュリティやばいわ!!!

ネット使用不可はどこの学校も困っていました。
これも交流会の中で、それぞれの学校がどのような対応をとっているか情報交換できたので、いろいろ参考になりましたが。

ちなみにうちの学校もネットNGですが、学校に出向く時間を削減するため、LINEなどを活用しはじめています。

広報誌の存在意義とは

交流会の中で
「広報誌が何のためにあるのか、広報委員は何を求められているのか、全校アンケートをとってみたい」
という意見がありました。

文頭にも書いたように、広報誌の役割は、学校と保護者、地域の橋渡し
でも、PTAの旧態依然とするシステムと現代の働き方や環境がアンマッチな今、はたして保護者が苦労してまで広報誌を発行することが本当に必要なのか。

うちの校長先生は、
「保護者の時間を圧迫するようであれば広報誌は廃止でもいい」
と仰ってくださっていて、広報初心者の私はその選択肢もアリだと(割と本気で)考えています。

しかし今回の会の参加者は広報委員会を数年続けている方が多く、広報誌の存在意義を強く訴えていらっしゃいました。

子どもを教育してくれている学校が今どんな状況にあるのか
学校では子ども達はどのように過ごしているのか
私たちの住んでいる地域にどんな問題があるのか
保護者が抱えている問題は何なのか、などなど。
それらを伝えるのが広報誌の役目。
広報誌はなくしてはいけない。

なるほどそれもおっしゃるとおり。
昔は近所に必ず怖いオッチャンやお節介なオバチャンがいたものですが、隣人と顔を合わせることすらも少なくなっている現代において、PTA広報誌というのはとても重要な役割を担っているのかもしれません。

まずはPTAもKGIを明確にするべき

KGI=到達したい最終目標、目的。
PTAもマーケティング視点を持つことが必要だと思いました。
なんのためのPTA?
なんのための広報委員会?

広報委員会の目的は、広報誌を発行することでもなければ、もちろんコンクールに入賞することでもありません。

さらに、「広報誌を読んでもらう」ことでもありません。
なぜ読んでもらいたいのか。そこを明確にする必要があります。

KGIを明確にした上で、そのための手段として、
・広報誌の発行
・広報誌を配布する地域を拡大して巻き込む人を増やす
・広報誌を配布する地域を縮小して中身を濃くする
・紙での配布を廃止してブログ化する
・ブログ読まないならアプリにしてプッシュ通知させる
などなど、目的に沿ったアプローチを考える必要があります。

それが全部ごっちゃになってるからPTAのカオスが止まらないのではと、
交流会が終わった日の夜、強く感じました。

交流会のこれから

ありがたいことに、開催後のアンケートでは次回開催をのぞむ声が100%。
それだけ、皆さんクローズドなPTA活動に悶々とされていて、今回こうやってオープンに話し合えた事を有意義だと感じてくださったんだと思います。

この交流会はなるべく継続していきたいと感じています。
少しずつ規模を広げて、そこそこの人数になったらワールドカフェ形式で開催してもいいかもしれませんね。
(実は、開催寸前までは今回限りかなーとか思ってましたが…)
(そうなったらそうなったでまた考えますw)

もしこの会を継続させることができたとしたら、会の目的であるムリなく楽しい広報誌づくりのために、例えば、

・現役委員が卒業したらプロボノとして各校の広報を支援していく
・広報誌の制作を受託する
・各校の広報誌で蓄積された地域の情報をメディア化する

などなど、あれやこれやと妄想が広がっています。
そして、これも私の考える地域貢献になるんじゃないかなぁ?と。

また一つ、地域でやってみたいことが増えてしまいました(笑)

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