卯月のしつらひ
今年の冬は長かった
そう感じた人も多いのではないでしょうか?
2月から始まる予定だったProuvéさんでのしつらひ
見送りに見送りを重ね
やっと皆さまにお披露目することができました
卯月のテーマは 【 春雷 - SHUNRAI - 】
日本を彩る5日おきの暦
七十二候(しちじゅうにこう)
3/31 ー 4/4
雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)にちなみ
生けこみをさせていただきました
植物を育てる力があるとされている雷
先人の言葉に
「稲妻ひと光で稲が一寸のびる」とのいわれも
長い冬を越えたProuvéへ
春を告げる合図となりますようにと願いを込めて…
照明が特殊かつ
展示幅が限られているProuvéさん
頭を抱えたのは添える 花
当初は創造の種となった本から
色たちを拾う予定でした
ただあの空間では
華奢すぎたり
色が淡いものは負けてしまう
一番雷っぽいけれど派手すぎるのではと懸念し
予備として用意したグロリオサが見事にはまったのでした
空間を魅せるということに対し
もっと知見を広げたいものです
そもそもなぜ花屋でもないわたしが
生けこみをしているのか
それは満月にお声がけいただいたから
そしてその相手がProuvéさんだったから
もしかしたらプロではないわたしが花を扱うことに
疑問に思われたり
良く思われないかたもいるのかもしれません
更にわたしには生花に大きなトラウマがあります
それはWARAを初めて間もないころ
松のしつらひをお渡しまでに枯らしてしまったという大失態
幸いお客さまからは広いお心でお許しをいただき
作り直しをさせていただきました
ただそれ以来
お仕事として生花を扱うことはやめようと心誓ったのです
きっと他のかたからのお声がけでしたらすぐに
お断りしてました
それでも相手がProuvéさんだったこともあり
数日間悩むことに
結果 心がやりたいと動きだし
花の資格や経験がなく
趣味レベルで花が好きということでも了承いただきたいこと
花の指定はできないこと
知識が乏しいぶん
自由な発想と感覚でカバーしていくこと
そんなお約束をし 謹んでお受けしました
1本 数百円~数千円
これをどう感じるかは人それぞれですが
花を美しく保つって本当に大変です
気温や湿度の変化で傷んでしまったり
ましてや展示に合わせて咲かせるなんて至難の業
当たり前に美しく咲いているお花屋さんの花たちに有り難いと思えるようになったのは
きっとこの機会をいただいたからでしょう
少なくともわたしは
花を生業とされている皆さまに敬意の念しかありません
その気持ちを持って生けていることだけは
伝われば幸いです
また今回のしつらひを考える上で
多くの影響をいただいた本【 kesho : 化粧 】
実は今回の展示期間中
特別にこちらの本も店主にゆだねてきました
著者であるメイクアップアーティスト UDA氏によると本の質感も肌に近いものにされたのだとか
触れた瞬間なんだか落ち着く そんな本
ぜひ足を運ばれたかたは
表紙だけでも撫でてみてくださいね
なお ご覧になる際はオレンジの帯を外していただくと本が開きやすいです
(私物になりますので 優しく仲良くご覧になってくださいね^^)
毎月のしつらひは店主の要望により
当日まで全て内緒
丸投げの嬉しさとプレッシャーとの戦いの年になりそうです
生けこみのあとは
こちらの記事のお代で一杯いただいてきました
創造の種に水を注いでいただいた皆さま
本当にありがとうございました
いつもより何倍もおいしかったです^^
卯月のしつらひは【 4/8(金) 】まで
両手を広げてお越しくださいとは
まだまだ言えない状況ですが
無理ない範囲でお運びいただけたら嬉しいです
雲竜柳の花言葉は「素早い対応」
いつも驚く速さで対応してくれる店主に
敬いと感謝の意をこめて◎
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Prouvé
- 静岡県浜松市中区田町327-24
- OPEN 21:30
- 定休 木曜
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