沖縄独立は中国に併合される道

■沖縄で暗躍する中国
 沖縄に在日米軍基地が置かれ反対運動が続いている。在日米軍基地は日本各地に存在するが沖縄の反対運動は過激さが目立つ。反対運動の影には中国が存在し、反対運動を使い日本とアメリカの関係を引き離す動きが有る。さらに沖縄を日本から分離独立させる声も有り、沖縄の立場は常に不安定な状況が続いている。

「琉球は日本に奪われた」中国・党機関紙が掲載(13/05/09)

 中国の機関誌は2013年に。“沖縄は中国の属国だった”とのコメントを掲載している。さらに沖縄は日本に奪われたとコメントしている。これは中国が沖縄を狙っていることを意味しており、中国は奪還を大義名分に侵攻する可能性を示している。

<社説>南西諸島で実戦想定 戦争準備やめ平和構築を

 2022年の沖縄は中国の機関誌に同調しているように見える。中国の属国を認め中国の一部になることを否定していない。これは沖縄を日本から分離独立させる流れであり、平和を看板にした中国による沖縄侵攻の呼び水になりかねない。

■中国の主張と沖縄を狙う理由
 沖縄は中国の属国であり一部と見なしている。だが国家体制が変更されると、その土地に住んでいる人間は同じでも別の国とされる。これが国際社会の基準。今の中国の建国は1949年だから以前の歴代王朝とは別物。この段階で今の中国と沖縄の関係は無関係となる。このことを知らないと中国の宣伝工作に騙される。結論から言えば、沖縄の位置が戦略上の緊要地形になっているから欲しいのだ。

基地の価値
1:戦略的地勢
2:戦力(兵員・装備)の休養、補給・整備
3:防護の機能

泊地の価値
1:戦略的地勢
2:戦力の休養・軽整備の機能

泊地は海洋・航空戦力で簡単に無力化できるが、基地は陸軍が陸上から侵攻して攻撃しなければ無力化や奪取はできない特徴が有る。グワムは泊地で基地の機能は少ないが、沖縄は基地と泊地の条件を備えている。さらに、仮に中国が沖縄を占領すると中国は西太平洋を管制できる。

北太平洋の管制 :横須賀・佐世保・ミッドウェー島
中部太平洋の管制:グワム・マニラ
西太平洋の管制 :沖縄

 管制を簡単に言えば出入りが自由になることを意味する。だから中国が沖縄を占領すると西太平洋への出入りが自由になる。だが沖縄は日本の領土であり在日米軍基地が置かれている。これは中国が太平洋に進出する出入り口を日米が抑えているので、人民解放軍海軍は自由に太平洋に行けないのだ。

 平時では人民解放軍海軍は太平洋に移動できるし、太平洋の島々に人民解放軍基地を置くこともできる。だが戦時になると日米が沖縄で人民解放軍海軍の後方連絡線を遮断する。すると太平洋の人民解放軍基地は簡単に孤立。さらに人民解放軍海軍は出入り口を抑えられているので黄海から出られない。

 だが中国が沖縄を占領すれば西太平洋への出入りは自由になる。それどころか、アメリカ海軍が太平洋から南シナ海に移動するルートを遮断できる。これは台湾と日米を分断することもできるので戦略上の緊要地形になっている。だから中国は沖縄が欲しいのだ。

■中国の間接的な戦争
 中国は正面戦闘でアメリカに勝てないことを知っている。そこで間接的な戦争でアメリカに勝つことを選んだ。それが知識人・メディアを使った宣伝工作。中国に有利な報道を続け、沖縄を日米から分離する工作が進められているとしたら?それも沖縄が日本から分離独立する動きになれば中国には有利になる。だが仮に沖縄が日本から分離独立すると悲劇が待っている。

 沖縄が日本から分離独立することは簡単だが独立後の維持が難しい。結論から言えば苦難の20年を乗り越える必要が有る世界で、現実を知らない人が分離独立を選ぶと生き地獄が待っている。

国家主権
国内三権:行政・立法・司法
外交二権:外交・軍事

 国家主権は国内三権と外交二権に分けられる。このため沖縄が日本から分離独立するには国家主権を持つ必要が有る。さらに国家主権を護るための軍事力が必要になる。だが外交二権は外国に移譲することが可能で、中心となる国が外交と軍事を担当すると連邦国家に
なる。

 仮に沖縄が中国に外交二権を移譲し連邦国家の道を選んだとしても、これは沖縄が中国の一部になることを意味している。そうなると在日米軍基地と自衛隊基地が人民解放軍の基地に変わるだけ。それどころか、沖縄は人民解放軍に占領されて国家主権は消滅するだろう。

 仮に沖縄が日本から分離独立すると沖縄の貨幣が必要になる。だが沖縄の貨幣が国際社会で認められなければ無意味。仮に生まれたての国の貨幣を持っても国が消滅すれば無価値。これでは困るから生まれたての国は信用されないのだ。これは法律も同じ。

 国家が国民に人権を与えるから国家が消滅すれば国民は無人権になる。分離独立は人権をゼロから再スタートすることを意味しているので、日本から分離独立すると今の国際的地位はゼロからの再スタートを意味する。

 今なら仮想通貨を使うことで対応できると考えるのは間違い。仮想通貨は国家の信用ではなく仮想空間による偽りの信用。だから国家としての信用が無いから国際社会から信用は得られない。

 解决するために中国の人民元を採用すれば、この段階で分離独立後の沖縄は中国に組み込まれて消滅。何故なら、貨幣価値の信用は沖縄の信用ではなく中国の信用になる。これは沖縄が国家として存在できないことを世界に証明したことになり、沖縄は中国の属国から領土の一部に変わる。

 実例はソ連崩壊後のロシア。今のロシアは1991年建国であり、旧ソ連時代の貨幣を継承したが当時の貨幣はゴミクズ同然だった。そして、ロシアの貨幣が信用されるようになったのは建国から20年が経過してからだった。

■独立後は悪夢
 独立宣言は簡単だが独立を維持することが難しい。これには独立を維持するための軍事力と安全保障が必要で、今のロシアは軍事力を大きく見せて世界からロシアの存在を認めさせている。沖縄が分離独立するなら軍事力を世界に見せつけ、20年以上も苦しみながら国家を運営しなければならない。

 これができないなら中国は沖縄に人民解放軍を駐留させ占領する。その後は人民元で経済が動き沖縄の政治は無視される。中国に都合に良い世界に書き換えられ、沖縄独自の文化はチベット・東トルキスタンの様に抹殺される。つまり人間と扱われず家畜として扱われるだろう。独立後からバラ色の人生を謳歌した国は無い。中国の甘い言葉に騙されるな。

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上岡 龍次(うえおか りゅうじ)
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