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軽んじられる金正恩
■ツィッターで回答
金正恩氏は軍事パレードや新型潜水艦建造でトランプ大統領を挑発。それに対してトランプ大統領はツィッターで回答する程度だから、金正恩氏の扱いは低くなっている。
トランプ氏「3回目の米朝会談は良いこと」2019.4.13 22:15
https://www.sankei.com/world/news/190413/wor1904130015-n1.html
■譲歩しないトランプ大統領
トランプ大統領は三回目の米朝首脳会談を仄めかしたが、これはトランプ大統領が譲歩しないことを示唆している。トランプ大統領が譲歩するなら軍事的圧力を下げるはず。それに完全非核化を止めて段階的な非核化に移行する。
トランプ大統領は完全非核化しか興味を持たない。それにトランプ大統領が北朝鮮に譲歩する必要が無いのが現実。金正恩氏は瀬戸際外交でコストが合わない戦争をトランプ大統領に売り付けた。だがトランプ大統領は戦争する気は無いし譲歩する気も無い。
トランプ大統領は、完全非核化は時間を掛けても成立させる。初期段階は短期だったが長期に変更した。つまりトランプ大統領の任期切れまで引き伸ばす。こうなると困るのは金正恩氏。
■困る金正恩
金正恩氏はコストが合わない戦争を売り付けて譲歩させる予定だった。だがトランプ大統領は譲歩しないし非核化一択。諦めて段階的な非核化に移行しない。トランプ大統領が非核化一択で第三回米朝首脳会談に来れば会談が失敗するのは明らか。
トランプ大統領は建前では金正恩氏を「良い奴だ」と言うが本音では軽んじている。何故ならツィッターを用いて回りくどい回答などしない。常に外交の公式ルートを用いて返答する。
トランプ大統領の回答は明らかに素っ気なく、「非核化以外は認めない」ことを金正恩氏に伝えている。しかも戦争をする気も無いから譲歩する気配も無い。これでは金正恩氏の瀬戸際外交は無力化された。
■金正恩氏の選択
こうなると金正恩氏の選択は二者択一。一つは金正恩氏が譲歩する。もう一つは過激な軍事行動で世界を脅迫すること。
金正恩氏の選択
選択1:譲歩する
選択2:過激な軍事行動を行う
譲歩すれば北朝鮮に経済的利益が得られる可能性が高い。だがアメリカが見返りを遅らせたら、北朝鮮国民が怒って金正恩氏に不満をぶつける可能性が有る。さらに譲歩したことで、国民が金正恩氏を軽んじる可能性も有る。
さらに今は亡命政府が存在するので、譲歩した金正恩氏を批判することは打撃になる。この状況で金正恩氏の譲歩は難しい。上手く行けば金正恩氏は生き残れて経済的利益を得られる。悪ければ金正恩氏は国民に殺される。
金正恩氏が弾道ミサイルを撃つなどの過激な行動は、トランプ大統領に対して瀬戸際外交の効果を高めることは可能。同時にトランプ大統領は開戦の口実にすることもできる。
■どちらも破滅
金正恩氏が譲歩すれば生き残れる可能性は有る。だがどちらの選択も破滅の可能性を持っている。北朝鮮の亡命政府の存在で金正恩氏の立場は変わった。これならトランプ大統領は譲歩する必要は無い。トランプ大統領は完全非核化だけを金正恩氏に突きつければ良い。
それに戦争を開始すれば困るのは北朝鮮。核弾頭でアメリカを攻撃すれば地図から消される。仮に通常戦で戦争してもアメリカ軍には勝てない。開戦すれば中国とロシアが北朝鮮を使ってアメリカとの戦争を長期化させることは明らか。
中国とロシアとしては、アメリカが北朝鮮と戦争して消耗することが好ましい。だから北朝鮮を戦場にしてアメリカを消耗させたい。そうなれば北朝鮮は荒れ果て金正恩氏の未来は無いも同然。
■追い詰められる金正恩
金正恩氏は二者択一を迫られ選択に苦しんでいるはず。第三回米朝首脳会談が行われても、失敗すれば金正恩氏の立場は低下。これで国民の不満は高まるだけ。しかも第三回米朝首脳会談はトランプ大統領の任期中に行わなければならない。
トランプ大統領は金正恩氏を静かに追い詰めている。時間経過と共に金正恩氏の立場が悪くなるからトランプ大統領は待てば良いのだ。
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![上岡 龍次(うえおか りゅうじ)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/9773403/profile_1fedb576bf924ad0b9f2924f78c18eb0.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)