【ぶんぶくちゃいな】立場姐姐が語る「香港デモの現場からみた運動の現実」その3

香港中文大学社会学部の周保松教授が主催する民間サロン「Brew Note Salon」。このサロンで7月19日に開かれた、オンラインメディア「立場新聞」の記者、何桂藍さんの講座の全訳第3回目をお送りする。

何さんはもともと、雨傘運動以降に現れた「本土派」と呼ばれる若者グループをテーマに、長いインタビューなどの記事を発表してきた記者。「立場新聞」自体が、少々「本土派」寄りなので、今回の香港のデモでもかなりデモ隊にかなり優遇されたことを告白した。その一方で、その待遇に少々居心地悪さも感じていることも明らかにしている。

そんな彼女が、デモ隊の中に入り込み、そこで目にしたデモ隊の現実と、彼女の視点から見たデモ隊の素顔がここにある。

(これは「香港デモの現場からみた運動の現実」その2の続きである。文中の脚注のうち、これまでのその1、その2で解説済みのものはそれらと同じ番号を使い、同じ説明をコピペした。このため脚注番号が前後しているが、呼応する番号をたどって読んでいただきたい。)

◎立場姐姐が語る「香港デモの現場からみた運動の現実」その3

●「世論はデモ隊の暴力を論じない」

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