【ぶんぶくちゃいな】貿易戦もファーウェイ事件も、「ホントのこと」は話せない中国政府

世界の注目を集めながら、とうとう12月1日に行われた米中首脳会談。日本のみならず、中国でも香港でも、そして英語紙でもそれが世界20カ国から首脳が集まったG20の場だったなんてことは完全に忘れさられてしまうほどの重大ニュースとなった。

中国と米国の貿易戦争が世界に引き起こしている影響を考えれば仕方がないわけで、とはいえ、6月に「米朝首脳会談の勝ち組って…本当は中国じゃね?」なんてノーテンキな分析をしていたわたしとしてはもうこれ以上、あまり得意とはいえない経済話と、アメリカ事情のプロですら予想がつかないトランプ大統領が関わる話を取り上げるのはもう止めよう…と自分を押し止めたところだった。

「それにして北朝鮮話はどうなったのだろう、アメリカでも日本でも?」などとぼんやり思っていた矢先、どえらい話が降ってきた。

大手通信メーカー「華為 Huawei」(以下、ファーウェイ)創設者・任正非氏の長女であり、同社の副総裁も兼任する孟晩舟CFOがカナダで拘束されたという。

実のところ、中国庶民には「孟晩舟」という名前は、我われ日本人と同じくらい「聞いたことのない人物」でピンとこない。だが、それが中国のスマホ市場のトップシェアを握るファーウェイ創設者の身内となれば話は違う。一体彼女がどんな人なのかを知らなくても人々の関心を引くには十分なニュースとなる。

さらに、アメリカ政府の要請に基づいてバンクーバーの空港でカナダ当局に拘束されたというのも、スパイものぽくってなかなか刺激的である。これに乗じて、これまた中国の庶民がほとんど知らなかったであろう国際的な「犯罪人引渡法」について丁寧な解説記事を載せたメディアもあった。

そこには、特に今回の案件について知っておくべき知識がいくつかあった。

●中国政府「情報出せ」、当人が公開禁止申請

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