【ぶんぶくちゃいな】なぜ無差別襲撃が続くのか――圧力鍋化する中国
中国人が楽しみにしてきた国慶節連休がそろそろ終わる。
いつもなら政府の定めた休みは10月1日から5日までだが、今年は5日が土曜日なので7日も休み、つまり7連休になる。ただ、その代わりに政府は9月29日の日曜日と、10月12日の土曜日を「出勤日」に定めているが、官公庁や銀行などはともかく、その辺の判断は一般の民間企業ではわりと緩くなりつつある。
自由がきく人の中には9月28日から10連休としてしまった人もおり、久しぶりに長期旅行(但し、予算は控えめ)を楽しんだ人も多かったようだ。
「ようだ」というのは、コロナ期以降、SNSで海外旅行の様子をアップする人が減っているからだ。「行ってないから」だと思っていたのだが、いや、海外に出ていても、あまりそれを「微信 WeChat」(以下、WeChat)にはアップしなくなっている。もしかしたら、「旅行指南書」としても大人気の生活情報SNS「小紅書」に上げてるのかもしれない。
但し、あまりかんばしくない経済事情もあって、連休期間の旅行関連のニュースには勢いがなく、本来ならかき入れ時の映画関係のニュースもあまりにも静かだ。中国の映画界は今年の夏休みにもチケット売上が昨年同期比44%も減り、観客動員数も2億人以上少なく、「厳冬期に入った」と言われている。
一方、今年の国内旅行は先月発売された話題のゲーム「黒神話:悟空」が、中国各地の観光地を背景にしていることもあって、それぞれの観光地に観光客が殺到したようだ。だが、宿泊施設が足りず、あるいは機をみて値を釣り上げた宿泊施設を拒否して、公共トイレの床にぎっしりと座って夜を越す人たちの姿が報道されていた。
「どこに行っても高いし、人がいっぱい」。そう言って、日頃動くことができる人たちは、逆に敢えてこの連休は動かずに、自宅付近でゆったり過ごすことを選んだ人たちもいた。
だが、今年の国慶節休暇を落ち着いて過ごそうとしていたそんな人たちの耳に、心がざわつくニュースが入ってきた。
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