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【ぶんぶくちゃいな】シンガポール建国記念日、首相が表明したアジア情勢への不安と「対策」

ニュースチェックでもたびたび取り上げているように、中国経済に関する話題は今やほぼ良いものがまるでなく、その失速は疑いないが、中国政府はまだそれを正面切って認めようとしない。もちろん、第2四半期のGDPの伸びが0.4%という数字にとどまったことはそのまま報道されているものの、それが与える衝撃、そしてその数字の原因を深く分析する言論や記事は、政府内ではともかく、庶民の目に触れるところには出現しない。

もろもろの原因はもちろん、長引く「コロナゼロ化」によるあれやこれやの強権政策による、さまざまな経済リンクの中断にある。だが、その議論を許せば導き出される結論はおのずから「ゼロ化にこだわり続けるなら、さらに厳しい局面に直面する」ということになる。つまり、「ゼロ化ありやなしや」の議論が沸騰するのは必至で、そうなれば「ゼロ化は習近平政府による絶対命令」という命題と衝突は避けられず、命令への批判がそのまま政府への批判となり、政権の正当性をも含めた議論に発展しかねない。ということで、根本的原因究明は展開できないようにすべての言論が抑えられている。

そうやって、根本的な事態打開に向けた討論が禁じられた結果、民間はその目を他国の成功事例の紹介や理解へと向け、それによって脳内で「成功と失敗の差」の分析が行われている。そこで紹介されるのは、アップルが中国の生産工場移転先として選んだインドやベトナムだったり、一般に小国ながらもアジアで一定の存在感を示し続けるシンガポールの事例である。以下はここ2ヵ月ほどの間に、わたしが目を通したこうした国々の話題の一部だ(リンク先記事はすべて中国語、タイトル冒頭の数字は掲載日)。

<ベトナム>

<インド>

<シンガポール>

ご興味のある方はぜひ、読んでいただきたい。もちろん、東南アジアの事情は日本メディアでもときどき目にすることができるので、わざわざ中国語で読まなくても…と思う方もおられよう。だが、これらの記事が大事なのは、以上の記事が中国人の目から書かれている、あるいは中国人がそれぞれの国を見る際に参考となる視点を外国人筆者が提供しているという点である。日本人向けに取捨選択された日本語メディアとは視野が違う。

特にシンガポールは高所得者にとっての移民先としても人気が高い。一般庶民からすれば「移民と言えば、やっぱり欧米大国」の意識は強固だが(とはいえ、そう思っている人がみな移民できるわけではない)、現実的なキャリアを考えると白人中心の欧米よりも、中国と距離的にも近く、またその関係も多岐に渡るアジア高所得国家シンガポールは、移民後も中国ビジネスを維持したい人たちに人気だ。実際、今年4月に米経済メディア「フォーブス」が発表したシンガポールの富豪ランキングでは、深センのバイオテクノロジー会社の理事長がトップを飾り、またトップ10には中国からの新移民4人が名前を並べている(蛇足だが、中国での著名人がこうしたランキングで名前が上がり、初めてシンガポールに移民していることが中国国内に伝わるケースも少なくない)。

●リー・シェンロン首相のスピーチ

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