コンクリートの呼び強度って何?
コンクリートの強度って、「耐久設計基準強度」や「調合管理強度」や「品質基準強度」などいろんな種類があって分かりづらいですよね。
ちょっと整理してみましたので、ご覧ください。
まずは、JASS5に記載の用語の説明は以下になります。
これだけではなんだか分かりづらいので、それぞれ解説していきます。
「設計基準強度」は、構造計算上に使われる圧縮強度です。
「耐久設計基準強度」は、コンクリートの耐久性(中性化、表面劣化、鉄筋の腐食に対する抵抗性)を確保するために、設定された圧縮強度である。中性化深さと圧縮強度の関係から、超長期36N/mm2、長期30N/mm2、標準24N/mm2、短期18N/mm2と決められている。
設計基準強度は、構造計算に用いられる構造上必要な強度で、
耐久設計基準強度は、部材の耐久性を確保するための強度になります。
「品質基準強度」は、設計基準強度と耐久設計基準強度のうち、大きいほうの値とする。
「調合管理強度」は、品質基準強度に構造体強度補正値(S値)を加えた値となる。生コンの呼び強度(発注強度)と同じになる。調合された強度が、調合管理強度を満足すれば、品質基準強度をおおむね満足できることとなる。(構造体強度補正値(S値)は、材齢28日の標準養生供試体の強度と材齢91日のコア供試体の強度の差とする。)
コンクリートの配合計画書にかかれている呼び強度は、調合管理強度のことで、構造図に記載の設計基準強度とは異なるので注意が必要です。