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宅配カレーとやさしさ

 何か食べなきゃ、でも特にお腹が空いているわけではないような。でもやっぱり何かしら食べたい気がする。でも準備するのはめんどくさい。

 そんなときに宅配アプリを開くと、「何かあるかな」→「何か注文しなきゃ」という義務感に何故か駆られ、注文してしまう。
今日もそんな感じでインドカレーとチーズナンのセットを注文した。

 数十分後、届いたのは
・チーズナン
・サラダ、漬物
・チキン
・白米

あ、ご飯ついてる。そういうセットだったのかな。まあラッキー。
あれ?カレーは?
あ、サラダの下に入ってるのか。
え!?サラダの下はサラダだ!?
あれ!?てことはカレーは!?
てか、この白米はなに!?

 まさかカレー屋でカレーが付いていないことがあるとは。
問い合わせをしたら、すぐにカレーとサービスのラッシーを届けてくれた。

 カレーがないと気づいた直後は、「これはさすがに低評価レビュー案件では...」と思ったけど、後からカレー届けてくれたしラッシー嬉しかったし、まあいいかと思って特にレビューしなかった。

 でもなんとなく気持ちのモヤモヤが収まらない。
私がカレーのレビューをしなかったのは、それが優しさだと思ったからだ。
誰への?カレー屋さんの。
注文を間違え、カレーとラッシーを再配達してくれたカレー屋さんがこれ以上心を傷めないように、という配慮だ。
でも、それは店の利用者への優しさではない。同じように、間違ったサービスを受ける人がいるかもしれない。
それに、カレー屋への優しさにも本当になっているのか?
私がレビューをしなかったことで、カレー屋さんは「許された」と感じるかもしれない。注文内容をミスっても、おまけでラッシー付けとけばOKと、また同じような間違いを頻発するかもしれない。
とすると、「星1つ・注文内容と違うものが届きました」とレビューするのがカレー屋にとっても宅配利用者にとっても良かったのでは?
分かった。私がレビューをしなかったのは、私への優しさだ。私は低評価レビューをつける「クレーマー」、「ワルモノ」になりたくなかったんだ。偽善者だ。そして低評価レビューする人をワルモノだと思っている、差別者なのだ...。

とぐるぐる悶々と考えてしまって、止まらないので一旦文字にして吐き出させていただきました。

おわり。

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