「日本」ってなんだろうと感じたあなたへ



近年、悲しいことに自ら命を絶ってしまう事件が多いですね、、、。


自殺なんて一番もったいない!」と言う人がいれば

いや、なんかわかるかもな、、。」と言う人もいます。


2020年の世界幸福度ランキングでも日本は62位とあまり良い結果ではありません。対して平均寿命は84.21歳と香港に次ぐ第2位です。


なんだか皮肉ですよね、、、。幸福度が高くない生活を銀メダル級の長さで生きながらえるなんて、、、。

(ちなみに香港は平均寿命1位、幸福度は78位です。昨今の情勢を見ると難しいところがありますよね、、、。)


そんな日本の幸福度が上がらない理由としては「自由がない」という理由が取り上げられています。


ただ、この自由というのは物理的な「自由」ではなく、精神的な面だと思います。

やりたいことができない」「言いたいことが言えない」そんな葛藤の中で生きているのでウンザリしたり生きづらく感じてしまいます。


ただ、ランキングがある以上、上位の国もあるわけです。例えば、アメリカは18位です。日本の何が他国と違うのでしょうか?



今回推したい本はそんなところにメスを入れてくれています。



鴻上尚史さんの『「空気」と「世間」』という本です。


鴻上さんは宗教観や日本の歴史、日本にある「世間」や「空気」と言われる独特な仲間意識に触れながら国際的に日本を捉えています。


海外での経験と比べ、日本の社会性に疑問を抱いた方やいじめ、仕事面での重圧などに疑問を持っている方々にぜひお勧めします。


学校や仕事、テレビ番組での「あるある」がうまく混ざっておりイメージしながら読めるとても読みやすいものだと思います。


この本を読んだときに「リーガル・ハイ」の2つの名シーンを頭に浮かべていました。


1.「いじめの正体」に対する古美門先生の名台詞。

2.「民意」の残酷さに対する訴え。



古美門)いじめの正体とは、「空気」です。特に右から左、左から右へと全員で移動するこの国では、空気という魔物の持つ力は強大です。立ち向かうどころか逃げることさえ困難な相手です。


古美門)本当の悪魔とは、巨大に膨れ上がったときの民意だよ。自分を善人だと信じて疑わず、薄汚い野良犬がドブに落ちると一斉に集まって袋叩きにしてしまう。

この2つです。



災害が昔から多い日本では、その中で生き抜くための考え方や組織作りが染みついています。(日本人は「保険」が大好きというのもその1つですね)



・リーガル・ハイのこれらのシーンが好きな方

・日本の世間や空気に疑問を抱く方

・世界的な視野で日本を見てみたい方

にはとてもお勧めな本です。



グローバル化、テクノロジー化、情報化が進み、幸福とは何か見えづらくなっている今、日本という独特な国に生まれた私たちが読むべき本だと感じています。

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