美術からみるフェミニズム ~21世紀美術館『フェミニズム展』を訪れて~
こんにちは!WannaBeMEのまあやです。寒い日々が続いていますが、今日の金沢は久しぶりに晴れです🌤
今回は、今21世紀美術館で開催されている『フェミニズム展』を訪れた感想や、展示作品の私的考察について書きます!
実際に展示されている作品の写真も掲載するため、ネタバレ注意です!
1作品目:『イケメン画:アジアの白い虎』
(引用:朝日新聞デジタル)
始めはこちら!木村了子さんのイケメン画です。
この絵、なんとなく新鮮な感じがしませんか?
これは私も今まで意識していなかったんですが、『美人画』はあっても、『美男画』って聞いたことありませんよね?
人物画で男性が描かれているものでも、それが表すのは『美しさ』ではなく、『強さ、たくましさ』が表現されています。
でもこの絵の男性は、どこか美しさをひしひしと感じませんか?
現代では多様性が尊重されるようになり、男性もメイクできるという認識、
『男性の美しさの追求』が広がりつつある社会を表現しているのかな、と思いました!
2作品目:『あなたのために、』
(引用:朝日新聞デジタル)
お次はこちら。ユゥキユキさんの作品です。
このとても大きなお人形の作品、ユキさんとそのお母さんの共同制作だそうです!
画像ではよく見えませんが、この人形の体のいたるところに
子供が書いたであろう母娘の絵、娘が母にあてて書いた手紙、母のことを書いた日記などが貼り付けられています。
実はユキさんとお母さんは不仲で、この作品を一緒に作り上げることで関係を再構築したそうなんです。
私個人の考察ですが、この人形の大きさや手紙、日記はユキさんが子供ながらに抱えてていた
母との関係に対する不安や寂しさを表していて、
それを母と娘で作ることで、当時の思い出を共にふり返って
関係を見直すことができたのかな、と感じました。
3作品目:『♡ときめきエリカのテレポンクラブ♡』
(引用:朝日新聞デジタル)
最後は、テレクラを題材とした西山美な子さんの作品です。
『テレホンクラブ』ってなんぞや?知らなかったので、調べてみました!
テレホンクラブ・・・性風俗店の一種。入会金を払ってクラブの個室に入った男性が、見知らぬ女性からかかってくる電話を取り会話するもの。
引用元:https://kotobank.jp/word/%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96-577314
現在ではあまりポピュラーではないようですが、キャバクラなどと同じ性産業の一種ですね。
西山さんの歴代作品にはよくピンクと女の子の組み合わせが描かれています。
ピンク×女の子=『かわいい』というイメージが多く持たれると思いますが、西山さんはそのイメージを「典型的」や「過剰」だということを意識していたそうです。
性産業やそれに関わる職業は賛否両論ありますが、私はそれ自体が良いか悪いかというよりも
女性の性が異性に対して売られていることによって、サービスや商売の域を超えて「女性は男性に尽くし、癒すべき」
などといった偏った性別的イメージが少なからず社会に浸透していることが問題だと思います。
みなさんは、この作品を見てどう感じたでしょうか?
最後に
美術館の展示には、作品の解説がないからこそ個人の想像力によって感じることが違うのが魅力だと思います。
このnoteを読んで面白いな、もっと色んな作品が見たい!と感じた方は、ぜひ21世紀美術館に行ってみてください!
そして、作品に対する感想をWannaBeMEと共有してくださると、また楽しいです!
『フェミニズム展』は来年の3月13日まで開催しています。
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