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わんこの皮膚炎のお話~食物アレルギー編
突然ですが、皮膚炎って一括りにいっても様々な種類があるのはご存じでしょうか?
字のごとく「皮膚」の「炎症」で、何かが肌に触って過剰に反応している場合や、体内からの免疫の反応など・・・
免疫とアレルギーは似ているようで異なる反応を示していますが、
わかりやすくいうと
免疫:
自身の中にある防御反応で、熱が出るのは菌を熱で殺すための反応
例えば咳は体内に入ってきた異物を外に出すための反応といったもの
アレルギー:
もともとは害がなかったが過剰に反応してしまうもので、許容量を超えると発症してしまうもの
花粉症だったりハウスダストなどもこれに値する
皮膚の炎症は食品アレルギーもあれば肌に触れておきる反応もありますが、ここでは食品アレルギーについて説明します
食品アレルギーでいえば牛、豚などのアレルギーや、昨今流行りに近い状態で取り組みをされるのがグルテン、グレインフリーなどが耳に入ってくる機会が多いと思います
食物アレルギーの場合、要はその食材に含まれるたんぱく質に反応してしまっているのですが、昨今この取り扱いが厄介だなぁと思ったりしています
というのも、簡単にアレルギー検査ができるようになっているのと、情報を簡単に手にれることができるため、間違った認識のままでいてしまう方が多いということです
〇〇はアレルギーが出やすい=〇〇は体に悪い
と認識してしまっている飼い主さまがいる
これが結構多いんです
犬の場合、多いアレルギーとしていえば牛、牛乳、小麦が挙げられます
人間界では特定原材料8品目+特定原材料に準ずるもの20品目の計28種がありますが、重度なものが特定原材料8種でして、「えび、かに、小麦、そば、卵、乳、らっかせい、くるみ」が該当します
人間界であるアレルゲンがすべて犬にも該当して発症するかといったら、個体差があるのでそうではありません
アレルゲンを含む食材をすべて排除すると栄養に偏りが出てしまいますので、食べていて問題なければそのまま活用するのが良いでしょう
特に、犬にとって筋肉の元になるたんぱく質は非常に重要です
そのたんぱく質を多く含む食材を片っ端から排除してしまうことで筋肉量の低下を招き、人間でいうところの「フレイル」状態を本来であれば加齢に伴って発症するものを環境的に招くことにつながります
なお、アレルゲンになりやすいたんぱく質は高分子(要は大きなたんぱく質)なので、たんぱく質加水分解といってたんぱく質をアミノ酸という小さな分子に分解してあげることでアレルギーの発症リスクを下げることができます
※たんぱく質はアミノ酸の集まりでできています
炭水化物はブドウ糖や果糖など糖の集まりです
身体をかゆがっている、毛が抜けてきてしまったなどの場合、アレルギーの検査が必要となりますが、まずは獣医さんに伝えて検査を実施します
食べ物由来でのアレルギーが疑われる場合、アレルギーの元となっている食材を省いていくのですが、まだ食べたことのないたんぱく質、あるいは加水分解たんぱく質を使ったフードで1か月試します
元々牛を含んだフードを日々食べていたなら発症リスクが比較的低い鶏に変えたり白身魚に変えたりなど手段はあります
1か月ほど試して症状が改善されつつあれば原因は排除した食材です
このように段階を追ってアレルギーの確認を行っていきますが、想像だけで身体に悪いと安易に考えないようにしましょう
犬たちは私たちと遊んだり、ごはんを食べることが何よりの楽しみです
ぜひ犬たちにも食の楽しみを作ってあげてくださいね