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デジタル給与の解禁によって何が変わるのか

@ニュース分析

・ニュース要約
4月1日解禁された給与のデジタル払いの事業に参入するため、スマホ決済アプリのPayPayが同日、厚生労働相に指定を申請したことがわかった。同社を含み少なくとも8社が参入を検討する。

今日は決済アプリ等に給与が支払われる、いわゆる「デジタル給与」の解禁でどのような変化が起こるのか、という事を解説しようと思います。

まず言いたいのは、デジタル給与によって最初に変化が起こるのは正社員や長期雇用のパートの人たちではなく、短期アルバイトやギグワーカーの人たちであるという事です。なぜなら、デジタル給与の特性と短期アルバイトやギグワーカーの働き方がマッチしているからです。

ギグワーカー : インターネットやアプリで単発の仕事を受ける人(フードデリバリーなど)

デジタル給与の特性というのは、(PayPayであれば)電話番号だけで送金可能で、なおかつ少額からでも手数料なしですぐに利用できるという点です。これまでは短期や単発の仕事だったとしても、口座番号や支店番号、通帳の写しなどの提出を仕事を変える度に求められていたと思いますが、デジタル給与ならば電話番号を登録するだけでお金の受け渡しが可能です。また、来月まで給料の振り込みを待たなくても、働いたその日に給料を貰えるようになるかもしれません。これは短期アルバイトやギグワーカー、貯金が少ない学生にとってメリットが大きいと思います。

逆に長期で働いている人は、口座登録の手間は一度だけで済むし、家賃・光熱費・サブスクの支払いを口座振替でおこなっている人も多いと思うので、デジタル給与の導入はなかなか進まないでしょう。ただし、給与の何%かをデジタル給与で受け取れるとなれば、スマホ決済アプリのチャージの手間が省けるといったインセンティブが出てくるので、デジタル給与が普及していくと思います。


@わんこふの日記

今日は映画「南極物語」と、前間孝則さんという人が書かれた「ホンダジェット -開発リーダーが語る30年の全軌跡-」という本の感想を書こうと思います。

まずは南極物語ですが、これはフジテレビが企画製作し1983年に上映された映画になります。物語は第一次越冬隊と犬たちが初代南極観測船「宗谷」で南極を目指すところから始まります。この映画には出てきませんでしたが、実は三毛猫のタケシやカナリヤも一緒に南極へ行っています。
なぜ犬たちを連れていったのかというと、南極で移動をする時に犬ぞりを使うことがあるからです。もちろん当時もキャタピラ式の雪上車はあったのですが、初の南極ということもあり信頼性や性能は低く、特に長距離の移動には適していなかったのです。そのため「ボツンヌーテン」と呼ばれる標高1500mの岩山に向かう時には、およそ1ヶ月をかけて15頭の犬とともに観測へ赴きました。
様々な困難はあったものの観測や越冬は成功し、第二次越冬隊と交代するときがやってきたのですが、なんと第二次越冬隊が乗った宗谷が悪天候と厚い氷に阻まれて昭和基地まで辿り着けないというアクシデントが発生。爆薬も駆使してなんとかしようと試みたものの、結局は南極への上陸・越冬を断念することになります。第一次越冬隊員らは航空機によってなんとか脱出したのですが、15匹の犬は南極に取り残されます。そして1年後にやってきた隊員によって発見されたのがあの有名な「タロ」と「ジロ」でした。タロとジロだけは南極の厳しい冬を生き抜いていたのです。

現在では南極にいかなる植物や動物も持ち込んではいけない、という国際的なルールがあるので犬を連れて行くことはできませんが、当時は犬も猫も鳥も連れていってました。南極でも外で飼われている犬はすごいですが、観測隊員たちもかなりタフです。なにせ当時はGPSや無線装置がない中で1ヶ月にわたる移動や観測をおこなっていました(正確には無線装置はありましたが、重くて犬ぞりに乗せることができませんでした)。それだけでなく移動中に雪目で一時的に目が見えなくなって遭難したりもしました。私はこんな過酷な移動は嫌ですが、犬ぞりには一度乗ってみたいです🐶

次は「ホンダジェット -開発リーダーが語る30年の全軌跡-」の感想です↓

日本は自動車大国として成長してきましたが、航空機産業に関しては、戦後GHQによって開発を禁止されていたという経緯もあり、海外メーカーに対して出遅れているというのが現状です。そんな中で航空機を独自開発し、ビジネス的にも成功させている稀有な例が本のタイトルにもなっているホンダジェットです。
ホンダジェットが成功できた理由は藤野さんという優れたリーダーがいたことやホンダが技術開発に20年近く、実際に売り出すまでには30年近く!も資金出し続けてくれたことなど様々な要因がありますが、私が思う最大の成功要因は「最初からアメリカで開発をおこなったこと」と「10人乗り以下の小型ジェット機の市場を狙ったこと」です。
なぜアメリカで開発を行うことが重要なのかというと、アメリカが民間ジェット機の最大のマーケットであり、また型式認証(各国で販売を行うために必要な証明証)を獲得するためのノウハウやコネクション作りにはやはり現地で開発を行う方が有利だからです。ジェット機の初飛行まで持っていっても、型式認証を獲得し、顧客に興味をもってもらわなければビジネスとして成立しないのです。三菱のMRJはそこで躓きました。またボーイングやエアバスといった強敵がおらず、かつこれから需要が増えるであろう小型ジェット機を狙ったのも大正解だったと思います。何より「パーソナルモビリティをつくる」というホンダの社風ともマッチしています。
そしてもちろんホンダジェットはプロダクトとして素晴らしいです。独自開発したエンジン、ピッチングモーメントを大幅に軽減した層流翼、主翼の上にエンジンを配置するという革新的なコンセプト...。これらの技術が融合して、燃費が良く、かつ低エミッションで居住性も良い小型ジェット機になっています。なぜ居住性が良いのかというと、主翼の上にエンジンを配置したことによって、機体の横にエンジンを固定するための構造が不要になり、居住スペースの拡大と低騒音を実現しているからです。
もし私が小型ジェット機を買うとしたらホンダジェット一択ですね🛫

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