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映画料金の価格差がさらに広がっていくという話

TOHOシネマズは、6月1日から映画鑑賞料金を値上げすると1日、発表した。一般は1900円から100円値上げし2000円となる。値上げの対象となるのは、一般のほかシニア、レイトショー、ファーストデイ・シネマイレージデイ・TOHOウェンズデイ。大学・高校・中学・小学生・幼児の鑑賞料金は改定せず、障がい者割引は現行料金のまま変わらない。

映画鑑賞料金の値上がりが進み、一般料金はとうとう2000円の大台にのるようです。そこで今日は「今後の映画料金の変化」に関する予測を書いていこうと思います。

結論から言うと、「大学生以下とそれ以外の料金の差がさらに拡大する」と僕は予想しています。根拠は2つあります。

根拠の1つ目は、大学生以下の料金を安くしても、長期的に見たら映画館にとってプラスになるからです。どういう事かというと、10代や20代は価値観を形成する時期にあたり、若い時期に経験した趣味や消費体験は人生を通じて楽しむ傾向があります。

つまり、若年層から高い料金を取るよりも、損してでも映画館に呼び込むことで、その後も継続して映画館に来てくれる可能性が高いのです。

この良い例が「雪マジ!19」というキャンペーンで、19歳の人はスキー場のリフト利用料が無料になります。19歳のリフトを無料にしても、レンタル品や翌年以降の利用で元が取れると踏んだのでしょう。また、スキー場と映画館は100人来ても1000人来ても運用コストがさほど変わらないという共通点があります。

他にもビールが一杯無料になる「ビアマジ!21」やゴルフ場が無料で使える「ゴルマジ!20」といったキャンペーンが開かれてきましたが、無料にしてでも若年層を取り込んだ方がお得ということもあり得るのです。

根拠の2つ目は大学生以上の人口の方が圧倒的に多いからです。

人口ピラミッド(2022年) 総務省統計局

10〜20代の料金を上げるよりも、30代以上の料金を上げた方が収益へのインパクトが大きい事は明らかです。もっとも、10〜20代の方が余暇が多いということもあるので、一概に人口分布だけでは語れませんが、それでも高齢者は余暇が多いだろうし、社会全体の生産性が上がれば暇を持て余す人も今以上に多くなると思います。

まとめると、大学生以下の年代への投資対効果が大きいという理由と人口分布から、「大学生以下とそれ以外の映画料金の差の拡大」を僕は予想します。

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