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オンライン診療の未来

コロナ禍において図らずも世間で注目されることになったオンライン診療ですが、課題は山積み。これまでオンライン診療の実際と問題点についていくつか挙げてきましたが、論評ばかりしてないでなんか意見も言わんかい!という声が聞こえてきそうですので、オンライン診療の未来について私見を述べたいと思います。

オンライン診療の弱点まとめ

列挙しましょうか。
・病院を必要とする世代がまだインターネットに弱い問題
・検査しないと患者を救えないので、結局オンライン後で対面受診する問題
・診療報酬が安いから医師が参入するメリットがない問題

続いて、それぞれの弱点を克服する姿を描いていきたいと思います。

病院を必要とする世代がインターネットに弱い問題

これはもう、時が解決するか、もしくはインターネットに弱い人を支えるインフラを整えるかのどちらかでしょう。後者については、オンライン診療ステーションをおいて、そこに行けば誰かの補助のもと、医師のオンライン診療を受けることができるといった仕組みが想定されます。この仕組みですと、次の弱点であるオンライン診療検査できない問題も解決されます。

検査しないと患者救えないので結局オンライン後対面診断する問題

前述のように、オンライン診療ステーションのようなものを置いたら、そこで採血や心電図、レントゲンなどくらいはやってしまえばいいと思います。看護師もしくは検査技師がいればできますね。センサー技術(電子聴診器の遠隔利用)や検査技術(たとえばごく少量血液で血液検査ができるキット)などの発展で、医師への面談は完全オンラインで済む可能性も出てきます。これについては、スマートシティのテストで実証実験が進むでしょう。もしそういった構想でお悩みのところがあればご相談ください。

診療報酬が安いから医師が参入しない問題

こればかりは厚生労働省の方針ですからなんとも言えませんが、でも実際、妥当な値付けだと思うんですよ。だって、今のオンライン診療ではとてもそんなお金を取れるほどの価値ないですから(コロナオンライン診療は別ですよ)。
ではどうやったら医師が参入するか。これはもう、自費診療領域で拡大するのがいいと思います。たとえば企業検診ですとか地域の検診ですとかで、移動式オンライン診療ステーションを利用することでマネタイズを目指します。また、こういった領域であれば、どこもかしこも細分化しすぎてマネタイズしないヘルスケアAIも活用できるでしょう。そうなって初めて、ヘルスケアDXの世界が本当の盛り上がりを見せるのだろうと思います。

決意表明

ということで、オンライン診療の未来についての私見を述べました。オンライン診療の発展には、センサー技術やそれを活用する場所の整備が不可欠です。私は、単一のAIを開発するのではなく、そういったデジタルデバイスを活用できるインフラの構築のほうに力を注いで、世の中のデジタルヘルス推進活動の一翼を担えればと思っています。

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