こんな私、どうでしょう
また『すごくならなきゃ病』にかかってた。
公演前に流行るんですよ、こいつ。
「良い公演にしたい!」
だから、弱いところを隠さなきゃ、ダメなところを克服しなきゃって、今の自分を否定してるうちに、今まで頑張ってきたことも忘れてしまった。
今の芝居ができるようになるために自分なりに全速力で走ってきたのに、過去の自分も今の自分も責めて嫌いになった。そしたら、何がしたかったのか、どうなりたいのかもわからなくなって全部嫌になった。
そんなこと認めたら終わりだと思ってたけど、もう見て見ぬふりするのも限界だったから、諦めてとことん聞いてみた。
「今の自分が嫌だ」「こんな自分のこと好きになれない」「どうしたらいいかわかんない」「ほんとは、もっとすごいことしたいのに何にも出来てない」
……あれ?これって、私が今演じてる役が感じてる気持ち、そのものじゃない?
この認めたくなかった感情こそが「良い公演にしたい!」と願ってきた私にとって必要なものだったようです。ずっと駄目だと思ってきた私が、未来が見えなくて不安で怖くてそんな弱さを隠してきた私だからこそ、きっと良い。
もっと言えば、どんなに鍛えても鍛えても強くなってくれないこの弱さこそが、私の魅力で武器になるのでは?
劇団わに社の公式Twitterの社員紹介で、社長が書いてくれた私の新しい紹介文にも、弱腰クイーンって書いてあった。社長は、私がかっこ悪いと思っていたこの弱さを、私より先に受け入れてくれてたんだな。
舞台に立つの怖くて、自信を持てなくて、気合が空回って本番前に髪切りすぎちゃう私。舞台に立たなくていい理由を探し出す私。みんなに隠したいと思っていた私。
そんな私のままやってみるか。
その結果がどうなるかわからなくていい。そう思えたら、あんなに怖かったのに、どうなるのか楽しみになってくるのはなんでなんでしょう?ほんのちょっとだけ、早くやりたいなぁとすら思えちゃうのは、なんでなんでしょうーー!!
と言っている間に、いよいよ来週本番だ。
きっと今の私は、夜明け前にいる。一番暗くて、一番怖い時間。でも、夜明け前ってわかったら朝がくるって希望がもてる。
だから、もう大丈夫。
舞台『I dig』の第一人者であり、楽曲『I dig.』を作ってくれたまっしゅちゃんは「愛子(役名)は、ちずさんにしかできない」ってずっと言ってくれていた。やっと、ちょっとわかってきたよ。
(MV、見てね、聴いてね。歌詞も良いのよ。)
今、聴いたら涙でてきたけど、昼にまつげパーマしたところだから堪えた。可愛げの欠片もないな、ちくしょう。
こんな私ですが、どうでしょう?
舞台、観に来てね!!!
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