Palantir(パランティア)決算雑記
Palantirが第一四半期決算を発表し、決算を受けて翌日の5月7日15%も暴落を記録しました。
今回は同社の決算内容と決算後の下落理由について考えてみたいと思います。
第一四半期決算概要
まず、決算ですが
売上は予想6.153億ドルに対して実績6.34億ドル(売上成長率前年同期比21%)
EPS予想0.08に対して0.08
ガイダンス予想6.43億ドルに対して新ガイダンス6.49~6.53億ドル
更に年間の売上高予想を26.77億ドルから26.89億ドルに引き上げ。
と、内容自体は悪いものではありませんでした。
注目したい大企業向け事業の成長率
Palantirは元々政府向けの売上が多い会社でしたが数年前から大企業向けにシステムを提供しています。前四半期では、その企業向け部門の成長が投資家に好感され決算発表後大幅に株価を上昇させました。
注目の大企業向けの事業は
米国大企業向け事業1.5億ドル(売上成長率前年同期比40%)
顧客数262社(前年同期比69%)
大企業向け全体売上2.99億ドル(売上成長率前年同期比27%成長)
政府向け全体3.35億ドル(売上成長率前年同期比16%成長)
とどの事業を切り取っても2桁成長を見せています。
下落理由
LSEG(https://www.lseg.com/ja)のアナリストが立てたガイダンス予想を下回った。
LSEGのガイダンス予想は27.1億ドルと会社が出した予想を下回った。元々割高
PLTRの2024年の年間売上予想は26.89億ドル。対して会社の5月7日時点の時価総額は456.13億とPSR(株価売上高倍率)でも約17倍です。イスラエルへのデモの過熱
PalantirはCEOのAlex Carp氏がユダヤ人でユダヤカルチャーの強い家庭で育ってきたこともあり新聞に「私たちはイスラエルを支援します」とわざわざ広告を出すほどイスラエル支持者です。
https://jp.reuters.com/world/us/7Q74ONNB2BLTZL6244676QUMGA-2024-05-06/
ガザの反戦デモを受け、コロンビア大学の卒業式が中止されました。可能性は薄いですがイスラエルを支援する企業への圧力が高まったと一時的に思われたのではないかと想像します。
まとめ
まず、企業の本質的な価値を示す決算には問題はなかったと私は評価しています。それどころか主要な事業で全て2桁成長を続けており事業の伸びを感じました。
売られた理由については一部のアナリスト予想を下回ったことが大きな原因ではないかと思いますが、通気の会社目標数値を引き上げていますし、気にするようなミスではないかと思います。
また、高い成長率を上げているうちは割高感もいずれはなくなるかと思いますので私は引き続き保有で良いかと思います。
ただ、同社の株はボラティリティが高いためPFに占める割合は低めにしておくことが良いかと思います。私も運用資産の1~2%程度に抑えています。