巨大IT企業の扱いは、あくまでのローカルな存在である国家にとっては難しいものみたいな感じもあるけど、そもそも人々を扱うことが難しいものだからな。
米国TikTok問題、ついに期限を設けない延期に突入
オラクルとかウォルマートが取得するとかしないとか言われていたTikTok米国事業。取り敢えず、いつまでにどうする、というのは無くなったようだ。
何かしら新たなアクションがあったということではなく、取り敢えずいったん見直しがかかるといったことのよう。
反対派が盛り上がっているから、というよくわからない理由で大統領のゴキゲンを損ねただけなんじゃないかともうわさされるTikTok。通信機器にヒミツのワナが!みたいな話ならともかく、ユーザーがコンテンツを投稿するタイプのやつをなぜ安全保障上の理由で規制しなければならないのかは、結局よくわからない、ということであろう。
大統領が変わったので、まだ方針が決まりませんというのも企業にとっては迷惑な話である。
豪州、グーグル検索のないインターネットは来るか
オーストラリアで、ついにグーグルにニュース使用料を支払わせる法案が議会に提出されたらしい。
オーストラリアでは検索の95%がグーグル経由である。ていうか、中国(バイドゥ)、ロシア(ヤンデックス)、韓国(ネイバー)、日本(yahoo)のような多少変わった国を除くと、基本的に9割がたの情報はグーグル経由で検索されていると言っていいだろう。
つまり、ネットサーフィン的な意味で言うと、インターネットというものは、もはやほとんどグーグルなわけだ。これに対して、コンテンツを制作しているニュースメディアみたいな人たちから、人が作ったコンテンツにあいつらはただ乗りしている、という話が出ているようだ。
お気持ちはわからないではない。しかし、インターネット老人会の人間からすると、制作したコンテンツをいかにyahooにリンクしてもらうか、みたいな時代があったことも考えると、その辺は持ちつ持たれつな部分があるのではないか、という気がしなくもない。
とはいえ、時代が変わり、いま今で考えると、グーグルが圧倒的過ぎてどうしようもないというのも確か。これに対して危機感を覚えるのも当然の話で、密かにグーグルの力を弱めたいと思っている人たちも一定数いる。豪州のこの動きは、ある意味実験的な取り組みとして、注目されているところである。
グーグルはこれに対して(ではないと言っているが)アルゴリズムのテストを行い、実際にオーストラリアのニュースサイトをブロックすることはできるようだ。
多くの人たちは、ITジャイアントと伝統的メディアとのパワー争いに今のところさして興味はないだろう。とはいえ、プラットフォーマー的な存在に対しては、一定の公共性みたいなものが求められるようになってきているのも流れではある。ユーザーの利便性面での支持は当然として、パワーバランス面でも立ち回りのうまさや、パブリックであるみたいな雰囲気を多くの人に感じさせること、が求められてくるだろう。(と思われるとダメかもしれないが)
そういうことを考えると、マイクロソフトって相当うまくやってるんだなと思う。まあ、過去には色々とあったけど。
公園飲み、徐々に話題になり始める
前回の緊急事態宣言の時から、居酒屋が空いてないなら外で飲み会をする勢は一定数いたが、最近だんだんメディアでも取り上げられ始めているような気配を感じる。
ちなみに、冬場ということもあって、最近のトレンドは、誰かの家で飲み会をすることだと思っている。前回の緊急事態宣言の時もたこ焼き機の販売台数は、前年比30%を超えて増加したとかいう話がある。
鍋パなどのホームパーティクラスターについても報じられているところであるし、みっともないかどうかを別にすれば、公園飲みはまだマシなんじゃないかという気がしなくもない。少なくとも三密ではない。
しかし、そう考えてみると、自粛警察って見事にどっか行ったなと思う。あれはあれで良いとは思わないが、そういう人たちが鳴りを潜めているということは、全体的に、我慢しろっていったって無理だよね、みたいな感覚が広がっているのかなあと思うところもないではない。
ステレオタイプな善意や正義が表に出てこない状況っていうのも、それはそれで「理解が進んだ」「価値観が多様化した」と前向きにとらえるべきなのかどうなのか。
結局、なんらかの暴力的な行動に出るというのは問題なんだけど、何も行動にでなければ、自粛警察はいないことになるんだと思うんだよね。