どうしたらもっと効率よく勉強できる?
1.私たちの勉強(学習)の定義
(1)十分な知識(記憶)が脳に定着している
(2)定着した知識を引き出せる
ビジネスパーソンなら、専門的な知識が業務に応用できる状態。
受験生なら、テストで合格点が叩きだせる状態です。
特に、(1)記憶の定着は非常に重要です。
2.記憶の定着に必要な二つの要素
分かり切っているかもしれませんが、量と効率です。
量は、物理的な勉強時間のことです。
当然ですが勉強時間は学習効果に大きく影響します。ビジネスパーソンであれば、時間確保のテクニックは結果を大きく左右します。
効率は、確保した時間を限りなく100%活用するということです。
こんな経験はないでしょうか。せっかく勉強しようと思って一日休暇をとったのに、午前中をなんとなく過ごしてしまい、気づけば昼になっていた。まったり昼食をとってYoutubeを見ていたら夕方になっていて、結局夕食までの二時間くらいしか勉強しなかった。
私たちも少し気を抜くとすぐにこの状態に陥りますが、こんなことでは一日に何時間あっても無駄です。以下のようなことに気をつけながら効率アップする必要があります。
(1)集中力を養う
(2)モチベーションを保つ
(3)脳科学的に正しい勉強をする
(4)目的に合った学習戦略をとる
量も効率も重要ですが、ライフスタイルによって事情が大きく異なる「量」と違って、科学的な根拠があり誰にでも適用できるという観点から、わたしたちは効率に重点を置いて学びかたを考えることが多いです。
(1)集中力を養う
集中している状態とは、一つのことに取り組んでいて、もう一つのことに取り組んでいない状態です。逆にいうと、AからB、BからCへと意識が切り替わっている状態は集中していない状態です。この切り替えを減らすことが集中力アップにつながります。集中力の持続時間を延ばすことと、深い集中に入るように訓練することが肝要です。
(2)モチベーションを保つ・上げる
モチベーションとは、やるべきことに即座に取り掛かれる行動力と言えるでしょう。机に向っているだけの状態や、せっかく覚えたノウハウを実行に移さないような状態は、モチベーションの低い状態です。やるべきことにすぐに取り掛れる力を養うことで無駄が省けます。
(3)脳科学的に正しい勉強をする
脳科学的に正しい勉強をするとは、脳の基本的な仕組みを理解して、ヒトが本来もつ能力をちゃんと発揮しよう、ということです。
例えば、英単語帳を暗記するときは黙読より音読のほうが効果が高いです。眼だけで情報を追うより、同時に発声し聞き取ることで、より多くの神経回路を活用できるためです。他にも効果の高い勉強方法はたくさんあります。より脳に記憶が刻み込まれやすい手段を取り入れることで、学びの効率は大きく変わります。
仕組みを理解し、「実際に効果がある」というイメージを持つことで、より実行に移しやすくなります。
(4)目的に合った学習戦略をとる
この項目は学びの目的にも大きく左右されます。業務上の知識を身に着けたいのか、資格を取得したいのかなどです。例えば受験であれば、得意科目を伸ばすより、苦手科目を克服したほうが合格の可能性が高まります。同じ10点アップでも90点を満点にするのと、30点を40点にするのでは必要な時間がちがうからです。
以上の4つに大きく寄与するのは心理学と脳科学です。一言でいうと人間の仕組みの研究です。まずはこの基本だけでも抑えることが超重要です。基本だけでも押さえれば、無限に散らばる有象無象の勉強法の中から、何が、どうして、正しいのかを自分で判断できます。
3.まとめ
学ぶこと、そしてどのようにアプローチすればより効果が見込めるかについて、枠組みが伝わったようであれば嬉しいです。
一部の人にしか適用できない根性論や精神論に立脚した勉強法も数ありますが、例えば脳みそが左右でなく上下で半分になっている人が居ないように、誰にでも共通して言える法則をまず知り、そういった法則にのっとった勉強法を取り入れることが大切です。