ワンオペ事務員③
まさかの連続
入社してから、まさかの連続だった。
嬉しい「まさか」の連続だったらとっても嬉しいのだが、あいにく悪い方のまさかがどんどん重なっていくような状況だった。
まさか、納品書を捨てているなんて(前回参照)
まさか、取引先の情報を一覧にしたリストがないなんて※
まさか、切手等の金券類がテキトーに管理されているなんて
まさか、小口現金の管理もされていないなんて
まさか、会社のプリンタが家庭用インクジェットなんて
まさか、面接の時にはPCに入っていると言っていたソフトが入っていないなんて
まさか、まさか、まさか。
これだけでもかなり少なく書いた方だ。
他にも「まさか」は沢山あるのだが、それは追々書かせていただこうと思う。
※の取引先のリストについては「引き継ぎ書があるのでは?」と思われたかもしれない。
確かに引き継ぎ書はあった。
だが、しかし、ここでまた大きな「まさか」が発覚する。
まさか、前の事務員さんから教わった仕事内容が 業 務 の 1 割 に も 満 た な い だなんて。
これは結局最後の最後に感じたことではあるが、実際のところそうだったのだ。
業務のほんの少しのところしか教わらないまま、わたしは「ワンオペ事務員」として走り出してしまったのだった。
取引先だって、引き継ぎ書に掲載されているだけで終わるはずもない。
なんなら、仕入れ側ではなく商品を卸している先のつながりだってあったりするはずだ。
これはこの後業務をやっていく中でわかってきたことなのだが、この会社の人たちは「顧客管理」とか「取引先管理」ということにかなり無頓着なのに「何とかしなくてはならない」というふわっとした焦燥感だけは持ち合わせており、それを何とかしてくれる存在として、わたしというワンオペ事務員が居ると思っていたようなのだった。
わたしの頭の中には大きな疑問が打ち消そうとしても打ち消そうとしても浮かんできた。
もしかして、この人たち・・・BAK◎なの?
疑問形で思っていてあげているうちはまだ優しい(自分比)。
そこから「あ、このひとたちB◎KAなんだな~」と確信するまでに余り時間はかからなかった。
社長は頭のいい学校を出ているとのことだったが、「記憶力が良い」「いい学校を出ている」と「頭が良い」はイコールではないことを、わたしは経験上知っている。
分かりやすく国民的アイドルの嵐で例えると、
・学歴が良いのは櫻井くん
・地頭が良いのは二宮くん
という感じである。
社会に出たらわかるのだが、結局モノを言うのは「地頭の良さ」と「人柄の良さ」である。
学歴が通用するのは新卒が就職する時くらいだと考えておけば問題ない。
さて、翻って会社の上層部である。
上層と言っても10人にも満たないような会社の上層なんてたかが知れている。仮に社長と副社長を上層としておこうと思う。
そのすぐ下にわたしと、もう一人実務を行う男性がいた。
(念のため、会長は別枠と考えておくことにする)
果たしてこの上層部。
莫◎なのである。
どう◎迦なのか。
次回はその辺から紐解いていきたい。
・・・つづく。