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【人生ぴえんな女】鬼強いくせに繊細な姉
ワンチャンです🐕
唐突だが、私の子供時代は毎日がクライマックスだった。
と言っても別に急死に一生を得た経験が…とか重い病気で…とかではなくただただ家族が揃いも揃ってメンタルがファンキーなのだ。
家族の事は好きだし、家族も私を大切に思ってくれているだろうし、もう家を出てしばらく経つので今となってはウケる😃くらいの話ではあるのだけれども私の過去を話した友人に「自分だったらそんなにあっけらかんと生きていけない」と言わしめた事がある。友人なかなか辛辣である。
我が家は父親が単身赴任で月1回会える程度だったので基本的に揃っているのは、母親、姉、私、そして隣の家に母方の祖母の4人。
その内の3/4がファンキーである。私以外。
まず姉。
姉は運動神経を代償に頭がすごぶる良く、面倒見がとても良いそれはもう国民的お姉ちゃんのレベルでめちゃくちゃお姉ちゃんである。
出来の悪い妹(私)は幼稚園に入って少し経つまで話さなかったらしいのだが、それは姉が先回りをして何でもやってくれ、私の顔色を見て欲しい物を与えてくれた事が原因らしい。と、母親談。
そんな国民的お姉ちゃんは正義感が強く、ルールを破る人が許せない性格であった。
掃除をサボる子に注意をし、廊下を走る子に注意をし、小学校ではシャーペンを使ってはいけないというルールを破ってシャーペンを使っていた友人にも注意をした。
もちろんルールを守る事は素晴らしい事だ、と大人の今なら言えるけど子供同士では一方的に注意をしてくる正義感の強すぎる女の子はクラスで浮く。
そして強すぎる正義感は先生にも容赦なかった。
遅刻をするなと怒鳴ったくせに、自分が授業に遅れてきた時は謝りもしなかった先生に対して、そんなのおかしいと授業中にも関わらず噛みついた。
他にも私たちの小学校は真冬でも半袖半ズボンで体育を受けなければいけなく子供達はみんな震えまくっていた。
なのに先生は温かいベンチコートにマフラーをつけている事に納得できず、なぜ子供は上着を着たらいけないのか、と食ってかかったらしい。
海軍も真っ青なレベルの強すぎる正義感。(ちなみにこの正義感はここまでじゃないが、いまだに健在である。)
だが姉はその正義感とは裏腹にとても繊細な人なのだ。veryvery繊細。
クラスの別のグループの子が自分をたまたまチラ見して話をすると、実際は違っていても悪口を言われたと傷つく。
ルールを破っている事が許せず注意をして、その子に強い口調で反撃されるとカッとなってその達者な口で言い負かすがその後、反撃が効いてきて傷つく。
そんなこんなで子供たちからも先生からも扱いづらい子となった姉は、その腫れ物扱いにも傷つき小学3年生の頃には立派な不登校となった。
不登校の要因は他にもあり、勉強が苦手な子に合わせた授業を受ける意味が分からないと後に聞かされた時はその合わせてもらう側だった妹によく言えるな…と感嘆した。
そんな姉の繊細さは家庭でも遺憾無く発揮されていた。
気性と口調の強い姉と母親は毎日妖怪大戦争くらい言い争っていた。内容は大した事ないはずなのに、この世の終わりくらいの勢いだった。怖いって。
母親も姉も頭の良い人なので、お互いがお互いの傷つくポイントをしっかり押さえていて母親の言葉に傷つき、母親を傷つけてしまった自分の発言に傷つく、という永久機関みたいな事をしていてそういう日本昔ばなしかな?と思っていた。
そして私に対してもすごくキレていた。理由なんてない。ただ私がヘラヘラしてるいるのがムカつくとかそれくらい。理不尽である。
そんな姉にボコボコにされていたおかげで私は年上の女性に気に入られるのがめちゃくちゃ上手くなった。ありがとう姉。
姉のことは好きだし、素直に頭が良くてすごいと思う。たた繊細すぎて生きていくのが大変だろうなと少し同情もする。
貴方が心穏やかに過ごせる事を妹としては切に願うばかりである。ちなみに妹としては少し言い方を考えればもう少し生きやすそうだなあ、と思ったり思わなかったりする。