#170 コンセプトの重要性
誰でも飲食店を始めることは可能ですが、それが成功する保証はありません。僕は長年の経験からこの真実を知っています。飲食業は参入障壁が低く、特別なスキルがなくても始められそうですが、コンセプトを持たずに走り出すことは、まるで裸一貫で竹槍を持って闇雲に戦場に飛び込むようなもので、早々に失敗する可能性が高いです。
#勇者モード
飲食店を開く動機は様々です。単に友達が集まる場所を作りたいだけかもしれませんが、売上やコンセプトを二の次にすると、身内感が強くなり、新規のお客さんが入りづらくなります。コンセプトは、新しい顧客を引き付け、繁盛店を維持するために欠かせない要素です。
#身内感
コンセプトとは、店ができた経緯やその店の存在意義を明確にするものです。ただただ「店をやる!」という目的に向かって闇雲に準備していただけではダメで、小学生でも理解できるコンセプトにすることが重要です。長々と説明を書いてもダメで、誰がみても理解できる内容にしないといけません。オープンしてしばらくは勢いで営業できますが、長く続かせるためには、やはりコンセプトが必要です。
#解像度をあげる
師弟関係からの収穫
飲食店の徒弟関係では、師匠から開業ノウハウを教えてもらうことはあまりありません。代わりに、体験を通じて学ぶことが多いです。そして、その体験からコンセプトの重要性を実感します。成功した店での経験を通じて、自身も同じ成功を収めることができるのだと思います。あくまでも「体感」が重要で、コンセプトが一致することの重要さを身をもって理解しているのではないでしょうか。繁盛店での経験を【肌感】で感じているからこそ、自らも開店した際にそれを実践できるのだと思います。言語化できないその貴重な体験を通じて、改めてコンセプトの重要性を感じる瞬間です。
#体験の重要性
後付けのコンセプト
後付けのコンセプトを追加することは、飲食店をオープンした後では大変な作業です。最初の一年は友人や知人が応援に来てくれるかもしれませんが、その後、来店頻度は落ちてしまいます。オープン景気は長く続かないのが現実です。その後、来店数が落ち着いてきたタイミングで今後の店舗の方向性を考えることになりますが、当初の店舗コンセプトから大きく外れる施策を取ることはおすすめしません。
僕が考える、最低限開店する際に決めなければならないことは以下の3つだと思います。
①何を提供するか?
②対象顧客は誰?
③顧客にどのようになってもらいたいか?
コンセプトは店舗の行くべき方向性を示すナビゲーションのようなものです。お店全体に一貫性を持たせ、スタッフとお客様にとっての理由を提供します。これは、何を提供するか、対象顧客は誰か、顧客にどのようになってもらいたいかという重要な要素を含んでいます。
#後付けのコンセプトは薄っぺらくなりがち
STP分析
STP分析は、創業や新事業展開の際に役立つ戦略立案のフレームワークです。細分化された市場から目標を絞り、自身の立ち位置を分析することができます。コンセプト設計において、誰でも理解できるシンプルなコンセプトを目指すことが大切です。
7W2H
最終的に、コンセプトは「7W2H」に落とし込まれます。
①Why(なぜ・開業動機)
②When(いつ・開業時期と営業時間、定休日) ③Where(どこで・立地)
④Who(誰が・主体となる人)
⑤Whom(誰を・ターゲット)
⑥What(何を・メニュー)
⑦Which(どれを・イチオシ商品)
⑧How(どんな方法で・フルサービスorセルフサービスなど提供方法、集客方法)
⑨How much(いくらで・値段)
というものです。これがコンセプトの基盤となります。
準備が9割
飲食店を始める前に、少なくとも3ヶ月以上の時間をかけてコンセプトをじっくり考える時間を取るべきです。コンセプトは家でたとえるならば、基礎と柱になる部分。ですから開業予定の1年前には、しっかりとコンセプトを固めることが重要です。「飲食は準備が9割」と言われるくらいしっかりとコンセプトの設計をした方が良いと思います。
#どれだけ準備すんねん
Chat GPTという最高の相棒
最後に、コンセプト設計に関しては、確実な答えを求めるためにChat GPTを利用することをおすすめします。コンサルタントに頼むよりも、確実に高品質のアドバイスを得ることができます。これは本当におすすめします。
#ChatGPTとの壁打ち
まとめ
飲食店の成功には、コンセプトが欠かせません。闇雲に始めるのではなく、コンセプトを持ち、それを実現するための計画を練ることが、長期的な繁盛につながります。お店の存在意義を明確にし、お客様に提供する価値を追求しましょう。
#小学生でもわかるコンセプト