#577 正しく嫉妬する

嫉妬は、人間であれば誰しも感じるものです。仕事でもプライベートでも、自分よりも優れた結果を出している人を見ると、多少なりとも「悔しい」と思うことがあるのではないでしょうか。

ただ、大切なのは、その嫉妬をどのように扱うかです。嫉妬には良い方向と悪い方向があります。僕自身も嫉妬心を抱くことはありますが、それをどう活かすかが重要だと考えています。

嫉妬を感じたときに、まず意識すべきなのは、それを攻撃に向けないことです。

たとえば、同僚が評価されているのを見て「なんであの人が？」と思ったり、SNSで活躍している人を見て「なんか悔しい」と感じたりすることがあるかもしれません。こうした感情は自然なものですが、それを相手への攻撃や悪口に変換してしまうと、結局のところ自分の評価を下げることにつながります。

飲食業界でも、人気店のオーナーがメディアに取り上げられたり、新しいお店が話題になったりすることがあります。そういうとき、「自分の店だって負けていないのに」と思うこともあると思います。

しかし、その感情を表に出して相手を貶めても、自分が良くなるわけではありません。むしろ、周囲からの信用を失うだけです。
#嫉妬

正しい嫉妬の使い方

では、嫉妬を感じたときにどうすればよいのでしょうか。

僕の考えでは、「嫉妬をエネルギーに変える」のが正解です。

たとえば、同じ業界の誰かが大きな成果を出したとします。そこで「くそっ、負けていられない！」と思えたら、その気持ちを行動に変えるのが良い方法です。

新しいメニューを考えるのも良いですし、接客の質を見直すのも良いでしょう。あるいは、店舗の雰囲気をもっと良くする工夫をするのも良いです。そうやって、自分の成長につながる行動を起こせれば、嫉妬はプラスに働きます。

正直に言うと、僕も嫉妬をすることがあります。

特に、僕よりも若い人が成果を出しているのを見ると、やっぱり悔しいです。飲食業界に限らず、世の中にはすごい人がたくさんいますし、自分が知らないところで新しいトレンドやアイデアが生まれています。

でも、そこで落ち込むのではなく、「じゃあ、僕もやるか」と思うようにしています。

たとえば、ある若い料理人が独創的なメニューを生み出し、一気に話題になったとします。そこで「すごいな」と思うだけで終わるのではなく、「僕も何か新しいことをやってみよう」と考えます。

また、成功している人の考え方や行動を学ぶのも大切です。なぜその人がうまくいったのか、どんな努力をしているのかを知ることで、自分にも取り入れられることが見つかります。

人を傷つける嫉妬には気をつけるべきです

嫉妬の感情は、うまく使えば成長のエネルギーになりますが、間違った使い方をすると危険なものになります。

特に、人を傷つけるような嫉妬には気をつけなければなりません。

たとえば、嫉妬を理由に相手の悪い噂を広めたり、評価を下げるような発言をしたりするのは絶対に避けるべきです。そういった行動は、自分の信頼を損なうだけでなく、最終的には自分自身の評価を下げることになります。

また、嫉妬にとらわれすぎて自分を見失ってしまうのもよくありません。

「あの人に比べて僕はダメだ」と思い続けると、やる気を失い、何も手につかなくなってしまいます。そうではなく、「嫉妬＝刺激」と考えて、自分ができることに目を向けるのが大事です。
#正しい嫉妬

嫉妬を成長の原動力に

嫉妬は決して悪いものではありません。

問題は、それをどう扱うかです。嫉妬を攻撃に変えるのではなく、自分の成長のエネルギーに変換する。それが「正しい嫉妬」だと僕は思います。

飲食業界にいる以上、ライバルは常にいますし、新しい才能が次々と出てきます。その中で、自分がどう進化していくかが大切です。

僕もまだまだ負けていられません。だからこそ、嫉妬をポジティブな力に変えて、これからも挑戦を続けていきたいです。

これからも、自分の嫉妬を成長の原動力にし、より良い未来を目指していきたいと思います。
#ジェラシー