#241 ワインって薬なの?
ワインは、人類の歴史と文化に深く根ざした飲み物です。そして、何世紀にもわたる歴史の中で、ワインは単なる飲み物以上の役割を果たしてきました。今回の記事では、ワインと薬の関係について深堀りしていきたいと思います。ワインが健康にどのような影響を与えるのか、その秘密を解き明かしていきます。
#ワインの話
古代の知恵
古代ギリシャの医師であるヒポクラテスは、ワインが解熱作用や利尿作用、疲労回復に役立つと記録しました。ワインは、古代から薬としての側面を持っていました。また、ハンムラビ法典には酒癖の悪い人への規制としてワインが記されており、古代社会でもその効能が認識されていました。
#ハンムラビ法典
中世の医学とワイン
中世において、ワインは医学的な治療法としても利用されました。ガレノスやギー・ド・ショーリアックなどの医師たちは、ワインを傷や病気の治療に活用し、その治療機能は幅広いものでした。さらに、モンペリエ大学の医師アルナルド・ダ・ヴィラノバは、風味を付けて治療効果を高める方法を提供しました。この方は薬草をスピリッツとともに蒸留して作るリキュールの祖といわれる人です。ワインは医学の基礎としての地位を確立し、中世の医学校でも重要視されました。
#フランス
ワインと医学の変遷
しかし、19世紀になると医学の発展と病理学の進歩により、ワインは徐々に医学から遠ざかっていきました。その一方で、ワインを適度に摂取することが健康に良いという信念は依然として広まっており、今日でも多くの人々がワインを楽しんでいます。昔から「酒は百薬の長」といわれるように、お酒には様々な効果があり、上手に飲めば健康増進にも役立ちます。適量の飲酒には、日常生活でのストレス解消、食欲の増進、コミュニケーションの円滑化、疲労の回復など大きな効用があります。
#酒は百薬の長
白ワインの健康効果
白ワインには殺菌力や利尿作用、整腸作用などがあり、特に生牡蠣との相性が良いことで知られています。特に注目すべきは、白ワインに含まれる有機酸による大腸菌、サルモネラ菌などの食中毒菌に対する殺菌力。"生牡蠣にはシャブリ"とはよく言ったもので、味わいのベストマッチングだけでなく、牡蠣を白ワインと一緒に食べることで食中毒を予防し、安全に美味しい牡蠣を楽しめる効果があります。また、白ワインは日本酒と同様に血行を良くし、風邪の回復にも役立つとされています。
#牡蠣にはシャブリ
赤ワインのポリフェノールの効果
赤ワインに豊富に含まれるポリフェノールは、動脈硬化や心疾患、脳卒中、高血圧、癌、アルツハイマー病などの生活習慣病の予防に役立つとされています。これが「フレンチ・パラドックス」と呼ばれ、フランスの低虚血性心疾患の死亡率と関連付けられた現象です。ただし、過度な摂取には注意が必要で、バランスの取れた食事が重要です。
#フレンチパラドックス
ワインを楽しむ健康的な生活
最後に、ワインを楽しむことが健康的な生活にどのように貢献するかを考えてみたいと思います。適度な飲酒はストレス解消や食欲増進、コミュニケーションの円滑化、疲労の回復などに効果があります。ワインを楽しむことは、楽しい時間を過ごすチャンスでもあります。健康に役立つワインを、ほどほどに楽しむことが大切です。
#お酒はほどほどに
まとめ
ワインと薬、古代から現代までの関係を振り返りました。ワインは医学的な治療法から、健康を促進する飲み物へと変遷してきました。適度な摂取は健康に良いとされ、ワインを楽しむことは生活の一部として取り入れる価値があります。健康的な生活を送りながら、ワインの魅力を味わってみてくださいね。
#ワインと健康