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#391 僕が現場にこだわる理由

現場の「汗」を大切に


現場で汗をかくことの重要性について、僕はずっと考えてきました。現場にいると、最前線で何が起きているのかを肌で感じることができます。それは、現場でしか得られない経験でもあり、また、僕が現場にこだわる理由の一つでもあります。

現場で得られる経験は、何ものにも代えがたい「財産」です。特に飲食業界においては、顧客のリアルな声や反応を直接感じることができるのは、現場ならではの特権だと思います。それを見過ごしてしまうと、理論やデータに頼るだけでは、真の顧客ニーズを見失う危険性があるのです。
#飲食の現場

インサイトとは何か?


「インサイト」という言葉をご存知でしょうか?これは直訳すると「洞察」や「物事を見抜く力」といった意味ですが、マーケティングの世界では少し異なる意味を持ちます。インサイトとは、シンプルに言えば「表に出ていないユーザーの本音」のことです。

多くの消費者は、なぜその商品を選んだのか、なぜその店舗に足を運んだのかを明確に説明できる人は少ないと思います。「なんとなく」や「いつも買っているから」といった曖昧な理由が返ってくることが多いのですが、その曖昧な部分にこそ、本音である「インサイト」が隠されているのです。
#インサイト

インサイトと潜在ニーズの違い


インサイトと潜在ニーズは混同されがちですが、この二つは明確に異なります。潜在ニーズは、質問を深掘りすることである程度浮かび上がってきますが、インサイトはその「欲求」自体がまだ存在しない状態を指します。

この違いを理解することは、現場でのマーケティング活動において非常に重要です。現代のようにモノや情報が溢れる時代では、顧客自身も気づいていない無意識の理由や本音を洞察し、商品開発やサービスに活かすことが、競合と差をつけるための鍵となるのです。
#モノに溢れた時代

顧客インサイトを得るための「現場の力」


では、どのようにして顧客インサイトを得るのでしょうか?その答えの一つが「現場」です。現場で得られるリアルな顧客データや、直接のやり取りから得るフィードバックは、顧客を深く理解するための貴重な情報源です。

例えば、店舗に訪れるお客様の行動や表情、注文の傾向などは、現場でしか捉えることができません。これらの情報をもとに、顧客の行動パターンや潜在的なニーズを分析することで、より効果的なマーケティング戦略を立てることができます。
#お客様の表情を読み取る

データと直感の融合


顧客を理解するためには、定量的データと定性的データの相互分析が重要です。数字として見える「定量データ」で顧客の大まかな行動を理解し、その上でインタビューや観察を通じて「定性データ」を収集します。

しかし、このデータだけに頼るのではなく、現場で得られる「直感」も重要です。現場で汗をかき、直接顧客と接することで得られる感覚や洞察は、データには表れない貴重なインサイトを提供してくれます。
#データと直感

多角的な視点での分析


顧客インサイトを得るためには、多角的な視点が求められます。例えば、顧客の普遍的な欲求からインサイトを探る方法や、顧客の行動や発言の中から矛盾を見つけ出す方法があります。

有名なお話ですが、日本マクドナルドの利用者から、アンケートやインタビューで「サラダなどのヘルシーメニューを出して欲しい」という声が多く寄せられました。その声に応えるように「サラダマック」を新メニューとして導入しましたが、支持を得られずに間も無くして終売となってしまいました。一方で、その後に発売された肉の量がたっぷりの「クォーターパウンダー」や「メガマック」は、ヘルシーとは正反対の商品であるにも関わらず大ヒットしました。

マクドナルドの例のように、顧客から挙がった声をそのまま鵜呑みにするのは危険です。一般的に高カロリーで健康的ではないとわかっていながらも、人々はハンバーガーを求めています。その矛盾から人々が本当に求めている欲求を発見できることもあります。

現場での経験を通じて、多様な視点から顧客を観察し、分析することで、より深いインサイトを得ることができるでしょう。そのためには、現場での経験を軽視せず、常に新しい発見を求める姿勢が大切です。
#サラダマック

現場こそがインサイトの宝庫


僕が現場にこだわる理由、それは現場こそが顧客インサイトの宝庫だからです。紙上のデータや理論では見えてこない、リアルな顧客の声や行動を肌で感じることができるのは、現場に身を置いているからこそです。

現場で得られる経験や知識を基に、多角的な視点で顧客を分析し、インサイトを見つけ出すこと。それが、僕が現場にこだわる理由です。そして、そのこだわりが、結果的に競合と差をつける大きな力となるのです。

現場で汗をかき、得られるものは決して一過性のものではありません。それは、次世代へと続く知恵や技術として蓄積されていくのです。現場での経験は、個人だけでなく組織全体の成長にもつながります。これからも僕は、現場にこだわり続け、顧客インサイトを探求していきたいと思います。
#現場こそがインサイトの宝庫

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