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#59 経験から得たものを、そっくりそのまま後輩に伝承するという愚行

(繁華街にある、とある居酒屋にて)

男性A(年齢は50代くらい)

「最近何か悩んでいるみたいだけど、何かあったのか?」

男性B(年齢は20代後半で、男性Aの部下らしい)

「いえ、大したことないですけど。最近ちょっと悩んでて」

(会話を聞いている限り、上司と部下との良い関係ができていそうな感じがする)

男性A

「どうしたんだ、言ってみろ。相談にのるぞ。」

男性B

「はい。ありがとうございます。実は、最近仕事ですっかりスランプに陥ってまして、このままこの仕事を続けていって良いものか悩んでいます。」

男性A

「そうか、君は優秀だし、そのような悩みを抱えているなんて思いもしなかったよ、話してくれてありがとう。」

(この時点で上司である男性Aは、部下である男性Bの話をしっかりと聞く姿勢を表していて、側から見ても良い上司に見える)

男性B

「はい、ずっと悩んでいましたが。会社を辞めて転職をしようと考えています。このままこの会社に残り続けても、この先の成長は見込めないのかなぁと感じています。Aさんはどう思われますか?」

男性A

「そうだなぁ。今、B君は会社に入って3年目か。これから色々なこと(仕事)ができるようになるからもう少し続けてみたらどうだ?俺も入社して数年間は辛かった、仕事で何の成果もあげられなく、辞めようと思うことも何度もあった、その度に先輩からもう少し我慢して働けば、仕事が面白くなってくるからもう少し頑張れと諭されて今に至るんだ。Bも今は辛いだろうが、その壁を乗り越えた先に喜びがあるからもう少し頑張ってみよう!」

男性B

「はい、ありがとうございます。Aさんと話して少し勇気が出ました、もう少し頑張ってみます。」

この飲み会の後、男性Bのその後についてはわからないのですが、この会話の中で男性Aは過去の自分の経験から仕事を続けることが正解であり、会社に残り続けるという選択肢だけしか男性Bに提案していません。というのも、今の時代一つの会社に残り続けることが正解ではないし、男性Bが今の職場に何かしらの違和感を感じているならば、その違和感を払拭させられるような的確なアドバイスをするべきだとおもいます。杓子定規的な過去の成功パターンは今の時代通用しないですし、今勤めている会社だって10年後はどうなっているかもわからない。そんな時代にあって、過去の経験から導き出された答えと現代の知見を合わせて、また違った方向性をアドバイスする事で男性Bの将来はまた違ってくるのではないでしょうか?会社に残るのも、転職をするのも男性Bの自由ですが、その前に色々な選択肢を提示してあげることも良かったのではないかと思います。
#正解がわからない時代

僕は飲食店勤務を経て、今はエンタメ業界にいます。勿論、飲食関連の仕事もしています。その中で感じることは過去の経験は常にアップデートしていかなくていけないこと、そして常に新しいことにチャレンジしていかなくてはならないこと、正解なんて無く、ただ自分で決めた答えを全力で正解にする力が今の時代求められていると思います。
その為にも、もし部下や後輩に指導する場合は自分の経験をそのまま伝えるのも良いですが、それだけではなく、今という時代のフィルターを通した【自分なりの考え】を伝えてあげるのも良いのではないでしょうか?僕は飲食店勤務を20数年続けてきましたが、先輩から教わったことは今までの慣習に従った、それこそ杓子定規的な【教え】しか教わってきませんでした。必要な事は、本や経営者のセミナー、気になる人がいれば会いにいったりしていました。そうやって知見を溜めていくことで飲食の可能性や飲食を続けることの意義、反対に本質的な構造の脆さ、課題点などが見えてきました。
これからは【量】より【質】が重要度を増していきます、これから日本で飲食を続けていく為に必ず問題になるのは、少子高齢化です、圧倒的に若者が少なくなり、高齢者が増えます。一人あたりの外食の回数も減るので、飲食店の数も減少するのは明らかです。残った飲食店の中で過当競争が起き、その競争に残るのは資本を持った大手でしょう。個人店は大手とは勝負はできません、圧倒的な資本の前では無力に等しいからです、では何をすれば良いか?それは【圧倒的な質】の追求をするしかないと思います。大手が参入できない部分なので個人的はそこを狙うしかない、要するに差別化を図り、お店の周りのコミュニティの中で立ち位置を作っていくことが
一つの成功の形と思います。
#自分フィルター

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