患者と整体師の思っているゴールの違い
整体という仕事は、サービス業です。
腰の痛みをなんとかして欲しい
肩こりが辛いので楽にして欲しい
疲れを取ってほしい
癒やされたい
これらの要望は患者さんリクエストなので答えることが最も重要です。
痛みを取ることが患者さんの要望なのですから。
しかし、患者さんは、本当の治った状態、健康に戻った常態、問題が無くなった状態を知っていません。
「痛みが無い≠治った」なのです。
「痛みが無い≠治った」
ほとんどの患者さんは、痛みや辛さが取れれば治ったと思います。
しかし体を調整する側の人間は、誰もが痛みを取っただけだと治りきってはいないことを知っています。
そのため私たち整体師は「痛みを取る」だけでなく、その先の「痛みが出ない」ところまで治してあげたいと考えます。
患者思いの整体師ほど治し切るように働きかけます。でも患者さんは治っている(痛みは取れている)のに、何でこの整体院は通わすのだろう??となります。
施術が終了して、帰り際に次回の予約を促される。
整体を受けるには、お金が絡んできますので、患者さんはお金儲けのために通わされると、不信感をいだくのです。
患者さんの知っている”治った”と、整体師の知っている”治った”は違うのです。
例えるのなら、ゲームをやっていて、目の前の敵を倒して戦いに勝利した。「あー良かった」でゲーム機の電源を切っているのが患者さんで、実はこの先にラスボスが潜んでいる。
ラスボスを倒さないとゲームはクリアされていないことを知っているのが整体師です。
患者さんのリクエストは眼の前の敵を倒す(痛みを取る)ことで、ラスボスを倒してゲームを終了させることではありません。ラスボスがいることを知らないからです。
多分世の中のすべての整体師は、このゴールの違いを患者さんに理解してもらいたいと考えていると思います。
しかし、患者さんにそれを理解してもらうにはある程度の体の知識が必要になります。患者さんにわかりやすく説明して理解してもらわないといけません。
患者さんは、治ったと思っているのに、整体師には治っていないと言われ不信感を持たれる
これのあたりのことを患者さんに理解してもらうにはすごく手間がかかります。エネルギーが必要です。