握力千太郎、予備校時代について大いに語る
臭すぎる高校を卒業してから香川にあるカスの予備校に入った
予備校は一か月経たないで行かなくなった
正確にはその後夏期講習とか毎月のテストには確かちょくちょく行っていたけど授業には出ていなかった まあ出られなかった
この頃の数年については今でも親に本当に申し訳ないと思っている
かくしてビッグにはなれなくても不安にならない程度に健全な人生を歩み続けるのが生涯の目標となった 俺のnoteは全部そういう目的の備忘録だ
とにかく予備校に入って一か月経たずして行かなくなった
人生のどの一か月を切り取ってもしょうもないが、この一か月には一応ラベリングがあって期間として多少覚えていることが多いのは何となく不思議だ
俺は本当に勉強がしたくなくて学力も無いから多分どっかのタイミングで高卒で働き始めることになるんだろうなと思いながら過ごしていた
そういうことでクラス区分マトリックスの中で一番低い私文コースに入ったものの友達は一切出来ず授業もやる気が起きなくて行かなくなった 元々人見知りなのが中高一貫の閉鎖環境にいて中退して引きこもっていたから、人間関係を新たに構築するのが輪をかけて下手になっていた 今もこの問題は放置している
行かなくなった経緯 以上……
一か月しか通っていなかったがこの予備校特有のものとして運動会があって本当に嫌だった
結構しっかりした運動会で、何駅か先のちゃんとした体育館を一日貸し切って催されていた
他に娯楽が無いし年齢的にセックスアピールチャンスと誤解する輩も多いので予備校自体はかなり盛り上がっていた こう書くと行く要素が一個も無いものの、優勝クラスから順に夏期講習コースの優先選択権が与えられる正気を疑うシステムで欠席すると社会性的にまずいので一応参加したのを覚えている ただ膨大な一日一人で何をして時間を潰していたのかよく覚えていない
我ら私文コース何某クラスは優勝は出来なかったがそこそこ良い順位だった気がする 私文は脳が軽いので運動会は有利なのだ
優勝クラスのキャプテンの一言が「二年連続優勝できてうれしいです」だったのだけは覚えている
発達障害グレーゾーン特有の会話ラリーを始めとしたマルチタスク苦手傾向から、人と話すときホームグラウンドに持っていきやすいエピソードトークを用意する強迫症状があるのだが、この予備校運動会と祖父が畑の害獣を駆除するために弓矢を自作したエピソードは比較的ウケが良くて助かっている
ちょうどハンターが再開していた期間だったのを覚えている
ハンターが再開する期間は何故かいつも調子が悪くて、つい最近も最悪のコンディションだった
重回帰分析とかだとほぼ確で黒の判定になるし経験則その辺も分かっているのでハンターが再開になると身構えてしまう そして身構えたところで瓦解は避けられないのが毎回の流れになる
ハンターの話は本当はどうでもよくて、中高時代の友達のことが思い出に残っている
母校出身者は予備校内に結構いてコースが違っていたので夏期講習等以外で会うことはあまりなかったものの、仲の良かったある友達と授業を受けることが数回だけあった
彼は気さくな奴で中学から仲が良かったが、高校に入ってから学年全体でエグい村八分に遭っていて可哀想だった
田舎の中高一貫校はどうしても閉塞してしまって一年ごとに村八分ターゲットが自然と決められる悲惨な風習があった しかもそいつは高一ぐらいの時一度タゲられてから卒業まで変わらず酷い扱いをされていた
俺は村八分関係なく変わらず彼と一緒に遊んだりしていたが、俺が途中高校中退したりしたのもあって疎遠になった まあ中退したら全員等しく疎遠になるから特定個人がどうとか関係ないか ごめん 責任取って死ぬわ
当たり前のことではあるが中退してから俺に会う人によっては腫物みたいな接し方だったりが少なくなかった これは絶対疑問に思うことだろうし誰が悪いとかは無いんだけども まあ
そうした中で変わらず接してくれる人も数人かいてそういう関係性が大事な友達かどうかの線引きの一つだと分かった
もちろん予備校で再会した彼も俺の中退のことは一切触れずに変わらず接してくれたのが嬉しかった 在学時の様に授業前隣の席でたわいもない漫画の話をした そして始まると授業を一切聞かず改造PSPをしていた
生きていると理不尽なことが多くてやり場のない悲しみが絶えないが、自分にもこういう素朴で温かい関係性があったことを思い出すと元気づけられる
そしてまたいつか再会した時もあの時と変わらない時間が流れるのは間違いなくて、その日を迎えるためには不必要に苦しんでいる暇はあまりないのかもしれない