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QUEEN Iを聴く

予約していたQUEEN I(「戦慄の王女」と邦題がついていたファースト・アルバムの2024年版)のデラックス・エディションCD(国内盤)が11月13日に発売延期となり、アナログ盤のほうが先週末に先に届いてしまったのはちょっと想定外でした。

レコードのレーベルはこんな感じでした。

ディスクの情報
EMI-00602465259186
RunoutにMILES ABBEY ROAD 1/2 SPEED ROOM30 6525900の記載あり
ヨーロッパ盤(Made in Germanyのラベルが貼ってありました)
あと、

見づらいけど…
このAみたいな1みたいなのはなんなのか…

リニューアル盤を聴いてみた感想ですが別物ですね。ドラムの音が特に違います。1973年リリースのアルバムはドスドス・シャラシャラしてた印象が強いのですが、同じドラムの音とは思えないタイトで重量感のある音に変わっています。それから、部分的にギターとドラムの音量バランスが悪かった曲が、以前よりも聴きやすくなったような感じもしました。例えば「ドゥーイング・オール・ライト」は何度か静と動に切り替わる曲ですが、動に切り替わるタイミングでギターやドラムのボリュームが急に上がってちょっとうるさいと感じる所があったんです、それが多少緩和されているような気がしました。気のせいかな。
新バージョンの重いドラムの音がまだ聴き慣れなくて、前のドラムの音のほうがマッチしていると感じる曲もあります。結局、聴いた回数が圧倒的に少ない「マッド・ザ・スワイン」が4曲目に挿入されたことよりも、何度も聴いている曲の前バージョンとの違いの方を意識してしまうのでした。「グレイト・キング・ラット」のドラムの音がタイトすぎるとかアウトロがちょっと長いとか、「ライアー」のイントロの手拍子とドラムの音のバランスが前と違いすぎて戸惑うとか、「ジーザス」の終わり方は前の方が印象に残っただとか・・・。始終聴き比べというか間違い探しに徹してしまって、あまりいい聴き方ができなかったように思います。これが初めてアルバムを聴いたのなら、きっと違和感なく聴けたんだろうに。

デビュー当時のアルバムはメンバーにとって決して満足のいく出来ではなかったのかもしれないですが、その時代・年代にはマッチしていたように感じるのです。なので彼らが本来発表したかったとおりの音をリミックスで再現し、新バージョンとしてこの時代に発表したことはちょっと驚きました。そして彼らの理想的なドラムが想像以上に重厚だったことも。今回のアルバムの変化は私にとっては賛でもなければ否でもありません。他ならぬ彼らが作り直した「新譜」ですのでこれはこれでありだと思います。1973年盤をファーストバージョンと、2024年盤をリニューアルバージョンとして考えればいいんじゃないですかね。

聴く人によって感じ方はたぶん違います。興味があったら聴いてみてください。(各種サブスクリプションで聴けます。)

肝心のアナログレコードでアルバムを聴いた感想です。最初はノイズのないクリアな音で鳴っていて感動すらしていたのですが、A-2(Doing All Right)の途中でジジっというノイズが複数箇所で聴こえました。気のせいにしたいと思っていた矢先にA-3(Great King Rat)でもノイズが聴こえました。ノイズは特定の(同じ)場所だし2度聴いて変わらなかったので、たぶん私が入手した盤独自のものでしょう(盤面を見ると少し気になる部分もあったので)。それ以外はクリアな音質でとても良かったのにそこだけが惜しい。こういうのはどういう風に扱えば良いのか。CDも買っているしサブスクでも聴けるのでLPにこだわる必要はないのですが、せっかく買ったのにこんなことで聴かなくなるのも嫌だな。

コレクターズ・エディションで聴けるCD2、CD3(こっちはデラックス・エディションにもセットされていますがまだお預け状態なので)をサブスクで聴いてみました。リミックスバージョンよりもこういう別バージョンを聴くほうが楽しいのは何故なんだろう。CD2(ディ・レーン・リー・デモ/2024ミックス:アルバム制作に先立ってバンドが録音していたデモ音源)はCD3(レコーディング時のセッション)と同じくらいお宝音源です。

サブスクで聴ける音源はまだ全部聴けていないので、ちまちまと楽しみます。

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