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解体が始まっている有楽町と丸の内のビル

現在、東京都心には大小たくさんの工事現場があります。ほとんどは老朽化による建て替えや、大規模な都市再開発です。解体工事のお知らせが貼り出されると防塵・防音用のパネルに囲われてしまい、元の姿は見られなくなります。そんなのもあり、灯りが消えて人気(ひとけ)のないビルがあるとついつい立ち止まって解体工事のお知らせが出てないか確認する事が多くなりました。

建て替え計画が発表されてからそこまで大きな動きのなかったビルに、昨年末解体工事のお知らせが出ていました。通勤途中ではないのでそう何度も見に行けないから変化はあまり追えないと思いますが、見守りたいと思います。

まずは有楽町ビルヂングと新有楽町ビルヂング。建て替えのため2023年を目処に閉館することはだいぶ前(2021年7月)に発表されていたものの、閉館後しばらくは1階の周囲が覆われていただけでした。しかし昨年12月の終わりに近くを通ったら、解体用の囲いに変わっていました。建物の場所は皇居側の有楽町駅前、ビックカメラ有楽町店すぐ脇の道路(俗に大名小路といわれている道路)沿いです。

有楽町ビルヂング:東京都千代田区有楽町一丁目 10 番 1 号
新有楽町ビルヂング::東京都千代田区有楽町一丁目 12 番 1 号

有楽町ビルは1966年5月竣工、新有楽町ビルは1967年1月竣工です。
個人的には、有楽町ビルは映画館「スバル座」があった場所、新有楽町ビルはドコモショップ丸の内店の店舗だった場所として覚えてます。
新有楽町ビルの角にはカフェなのかレストランなのか飲食店があって、外から見える店内がいつも混んでるなと思っていたのですが「6th by ORIENTAL HOTEL」(シクスバイオリエンタルホテル)という店でした。ビルの建て替えに伴い閉店していますがどこかに移転したんだろうかと調べてみたら、なんと麻布台ヒルズ。移転した店は「Balcony BY 6TH」で、お店はタワープラザ3階にあります。写真を見たら見たことのある店構えでした。(オープン直後にぐるっと一周した時に、今日は平日なのになんでこんなに混んでるの?って思ったのがレストラン階だったのです。)同じ会社が経営する業態の違うレストランがその階に複数あるようです。

ビルヂングという名前のとおり三菱地所の所有で、解体の施工者は大成建設です。(下のお知らせは新有楽町ビルのもの)


有楽町ビル(2024年12月撮影)
新有楽町ビル(2024年12月撮影)

3月に来た時は、閉館後の扉やウィンドウがイラスト入りの部材で囲われて中が見えなくなっていました。このイラスト、丸の内周辺のビルをイメージしたものかも。

有楽町ビル(2024年3月撮影)


新有楽町ビル(2024年3月撮影)

こんな案内も一緒に立てられていました。


そのもう少し前。閉館された2023年10月31日の少し後に見に来ていました。

有楽町ビル(2023年11月撮影)
新有楽町ビル(2023年11月撮影)


どうせならビル名が書いてあるものを撮っておこうと撮影した周辺案内図。
111と117が該当のビルです。

そしてもう1つ。上の案内図でJPタワーの左(上)にある93のビル。これも解体工期に入っています。

それは三菱UFJ銀行本店ビル。こちらは1980年7月14日に竣工した旧三菱銀行の本店ビルでした。合併後はMUFG本社ビルとなっていましたが、2024年3月15日に建て替えが発表されました。現在本店は三菱UFJ信託銀行本店ビルに移転しています。大名小路沿いに解体計画と建築計画が立てられていました。施工者は大林組です。

この中央のビルです
左隣は東京ビル
本店が移転した三菱UFJ信託銀行本店ビル
新丸ビルと永楽ビルの間に位置します
(この写真は2020年に撮影したもの)

こちらのビルには多少思い出があって、関連企業で働いていた頃に何度か中に入ったことがあります。知っているビルが無くなるのは寂しさを感じます。

思えば周辺のビルはほとんど建て替えられました。隣の東京ビルが竣工したのは2005年10月、JPタワーは2012年5月、道路挟んだ向かいの丸の内パークビルは2009年4月(ここは複数のビルを解体した後に再開発された場所)。一部、三菱ビルや丸の内二丁目ビル(旧三菱重工ビル)などまだ古いビルも残っていますが、この辺一帯は三菱地所のビルばかりです。

新しいビルは2029年度の竣工を目指すという発表でしたが、建築計画の完了予定は2030年10月31日になってますね。さて、その頃まで自分は生きているのだろうかと言ってしまうのが最近の常になってしまいました。2040年完了を目指している再開発も普通にありますから(新宿駅前の今後着手予定のとかね)。


2025/1/11追記
今年に入ってから見に行っていなかったので、昨日の帰宅時に3つのビルが面している大名小路を通ってきました。夜なのでぱっと見の変化はわかりませんでしたが、解体作業に入っていることはなんとなく感じられました。

新有楽町ビルは建物の一部に灯りがついていましたし、三菱UFJ銀行本店ビルは馬場先通りと大名小路の交差点(東京国際フォーラム西交差点)の角が早速囲われていました。Google Mapを見ていた時に「旧三菱銀行本店柱頭」というのが保存されているとあったので、これも工事で一時移動されたりするのかな、と現状の写真をちょっと撮ってきました。古いビルや橋にこういう形のものが多かったですよね。なんかいいなぁ。

解体工事が始まった感、ありますよね

昨日歩いた時に感じた変化は他に、大名小路側のビルの周辺の植栽がなくなっていたことです。建築計画のお知らせの写真に写っている下の植栽が全部なくなっていました。土だけになっていてなんか妙にスッキリしてて。これからもっと目に見える変化が現れるのでしょう。その前にもう少し姿を残しておきたいなと思いました。

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