見出し画像

SIGMAカメラBF 〜RADICAL SIMPLICITY〜に感じたこと

昨日、光学機器メーカーのSIGMAがフルサイズセンサーを搭載した新型ミラーレスカメラBFを発表し、にわかにカメラ界をざわついています。

本機は写真メイン/動画サブという感じの印象ですが、筆者も主に動画でカメラを使ったりしますので関心ありです。

何より第一印象は、

「SIGMAさん、やってくれましたね!」

という感じです。

写真を左右する主な要素―シャッタースピード、絞り値、ISO感度、露出補正、そしてカラーモード。従来のフィルムカメラから受け継がれてきた撮影モードダイヤルに代わり、Sigmaはこれら5つの要素を指先ひとつで瞬時にアクセス、直感的に操作できる独自のユーザーインターフェースを開発しました。選択中の設定はステータスモニターで確認できるので、ライブビューでは画作りに集中することができます。

SIGMA BF 製品紹介ページ https://www.sigma-global.com/jp/cameras/bf/

撮影体験に集中するというカメラ本来の機能に立ち返り、ボタンや端子などは極限まで排除し、直感的操作にこだわったユニボディ。

コンセプトのRADICAL SIMPLICITY(過激なまでにシンプルに)の表現にぴったりなデザイン。

大手グローバル企業のメーカーのカメラの現在地はというと、機能・スペック競争、ボタンも端子もたくさんあって拡張性も高い、というのが常識なのですが、非上場企業・中小企業の部類に入るとはいえSIGMAさん全くの逆張り、潔い決断にまずは賞賛という意味で、「やってくれましたね!(そうこなくっちゃ!」という印象です。

動画のためにSONYのα7iv、FX30などのミラーレス一眼を所有している私ですが、もちろん、SONYにはSONYのよさがありますからブランドチェンジというわけにはいきませんが、カメラ界隈これはSONYにかかわらず機能・スペック合戦が続いています。

スペックが向上し新機能が出るたびに目移りし、買い換えを促し、というサイクルですがある程度の利便性が担保されている現在において、私なんかはさほどスペックの向上は求めなくなり、まあ世代が変わる数年に一度、メーカー保証が切れるのもかねて買い換えられればOK派です。

むしろ、これ以上高機能化っている?という感じです。

例えばSONYのカメラを使っていて思うのがAFの精度などが高くなるに越したことはありませんが、AF乗り移り感度をマックスにしていたりすると逆にAFが効き過ぎてカメラ側でフォーカスが迷うこともあるくらいで下げて使っているくらいですし、f値なども光源を確保しにくい室内やよほどの暗所でなければフルサイズカメラであればf2.8もあれば十分乗り切れます。

ボケ感も望遠側で撮ればf2.8でもとろっとろにボケますから、単焦点でもf1.2のレンズとかf2.0の超大三元の標準ズームみたいなものは使わなくてもなんとかできる、という感じです。

それより色味をなんとかしてくれ、という感じなのですが、FX30には今秋Brack magic Rawでの外部収録機能が追加されるなどはうれしく思っています。

SONYを選ぶ理由は軽量コンパクト化に舵を切ってくれていてワンオペで撮ることが多い身として結局の所最重要事項だからです。それでもα7ivで大分改善されたメニュー画面でもどうしても複雑になったり、一応カスタムボタンで欲しい機能をショートカットで引き出せるというのはあります。現場で設定を変えるときに「ピーキング表示どのボタンにしたっけな?」みたいな感じでやっぱり頭が混乱することはあります。

ユーザーが求めているの機能・スペックに関してはある程度の満足しているから今はそれよりも撮影時における操作の工程とストレスを減らしたい、とか見た目のかっこよさの方が大きいと思います。

昨年、LUMIXがS9を発表し、フルサイズながらコンパクトでかつエクステリアなどがオシャレな感じで話題にもなり、持ち運べる楽しみ、みたいな数値上のスペックや機能とは違ったユーザーの隠れたニーズを掘り起こしたと思います。

が、しかし、それでも、まだミラーレスカメラはというと昔、日本のケータイがガラパゴス化したときのように、その界隈の中での機能・競争スペック競争が激化する一方、ユーザー体験というところはイマイチで、いわゆる機能はもちろんのことAppleのiPhoneのような直感的操作と洗練されたデザインは、心の中で待ち望んでと思った人も多いのではないでしょうか。

それを、日本の中小メーカーであるSIGMAさんが世界に先んじてやってくれた、これからのミラーレスカメラのニュースタンダードになるのでは?という感じで私も心躍っています。

ざっくりと製品仕様を観るに、動画メインの筆者にしてみれば4Kでせめて60Pで撮ることができれば買いだな、なんならブランドチェンジもしたいと思うほど。

最初の筐体なので今回はアーリーアダプターさんたちのレビューが揃うまでしばらく様子見して自分の用途とどこまで合うかを観たいところですが、それでも大手メーカーと逆張りの中堅企業SIGMAの挑戦は製品の方向性としても、企業の姿勢としても大正解だと思っていて、今後このシリーズで映像に強いのが出たらいよいよブランドチェンジしてもいいかなと思うくらいです。(具体的には10bit以上、4K60P以上であれば十分で8Kはもちろん6Kも不要です)

もともと、Sigmaのレンズの素直な色味はSONY純正レンズよりも好きなんですよね。だったら、つべこべ言わずに買えよw

日本の美意識に忠実に革新を怠らないSIGMAさんの開発姿勢に敬意を表します。







いいなと思ったら応援しよう!