理系に進もうとしている高校生の小島くんへ(その2)

③私の場合

ここまで読んでもらったら『さぞかし、やりたいことがあって進学したんだろう』と思ってくれるかもしれませんが、実際のところ、そうではありません(笑)

理系には進もうと思っていましたが、実は理学・工学部に進むつもりはサラサラなかったことを書き記しておきます。私の場合、母が病弱で入院生活が長かったこともあり医学を志していました。

しかし、ご存じの通り、医学部の壁は高く、なかなか入学試験にパスすることができませんでした。2年間の浪人生活で自分を見失い、心身ともに疲れ果て、半ば投げやりの状態で東京の私大に流れ着きました。ということで、やりたい研究があったから電気科に進学した、と言う高尚な理由ではなかったことを白状します(笑)

とはいうものの、もともとは物理に興味があったこともあり、電気についてより深く学んでいくうちに、ひとことで電気と言っても様々な使われ方があるんだなぁと学生ながら感心したのを覚えています。理系大学に入ると「実験」と呼ばれる、避けては通れない(避けると留年する)科目がありますが、学科に関係する身近な物理現象を体験できたのも大きかったですね。電気って奥深いなぁと楽しくなってきました。ちなみに電気は強電と弱電いう大きく2つに別れます。一部をご紹介すると以下の通りです。

強電・・変圧器、電線や電力系統
弱電・・半導体、画像処理や機械制御

大学3年生のときに高電圧工学と言う講義で工場や発電所、電線に流れている電気の話を聞きました。いつも何気なく使っている電気でしたが、なぜ電圧階級を分けているのか、変圧器の仕組み、雷の話など興味深く聞いているうちに「強電、カッコイイかも」とそっちの道に進みました(ミーハー)

研究はパソコンでプログラムを組み、シミュレーション結果をもとに現象や計算の高速化を研究していました。計算というとエクセルでパパっとでるイメージもありますが、私の場合は行列計算を繰り返すもので余裕で1時間以上かかり、もっと複雑な計算をしていた先輩は帰る前ににスタートさせて朝には計算結果が出てるといった具合でした。
実験系の研究室にくらべて時間も比較的自由でプログラミングにも触れることができたので充実していましたね。

④今の私なら何学部に進むか?

自分で言っといてなんてすが、難しいですね(笑)私自身、このデータが溢れている社会で、分析や統計などで人間の行動を読み解いたりするのが面白そうなのでコンピューターサイエンスが学べる情報系かなと思ってます。

これは私の場合なので、小島くんにアドバイスするなら、就職状況とか気にせず、どの学部、学科でもいいです。ただし一番突き詰めてみたいものを選んで突き詰めてください。それが社会に出る前の小島くんの武器になりますから、しっかり磨いてください。

最後に

大学ではたくさんの出会いがあります。すごくデキる人や面白い人、何かに打ち込んで1年生から努力してる人。

でも、周りとは比べなくても大丈夫です。

悩むことがあればとにかくやってみること。
(学生は学ぶだけで頭でっかちになりがち)

自分でお金を稼ぐことも大事です。
(アルバイトもいいけど自分の手で稼ぐと喜びは100倍違います)

大きく学んで楽しんでください!!

世界には、きみ以外には誰も歩むことのできない唯一の道がある。その道はどこに行き着くのか、と問うてはならない。ひたすら進め。

ニーチェ(ドイツの哲学者)


家族への感謝も忘れずにね。

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