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ライブMCを練習してみてわかったこと

最近この方の記事が大好きです
バンド運営に関するノウハウって発信を見かけても芯を食っていない(ような印象を受ける)ものが多く、敬遠しがちなのですが

結論からいきます
バンドをやるならMC(曲間)の練習は必須です
MC中にバンドメンバーは出来る限り援護する必要があります。MCは演奏メンバーの休憩時間ではありません。ライブステージに立っている時間の中に気を抜いていい時間なんてものはないのかもしれません。

てなわけで、先日ライブする機会があったので
曲の練習と同じようにMCの練習もしてみました。台本を決めて、時間を測って動画を撮影し、改善する サイクルを何回か回しました。ライブ中MCの機会は長いもの短いもの合わせて4箇所あり、合計3分でした。自宅で練習し、スタジオでもその様子を共有しました。

ここまでやってライブのMCは失敗したと言えます、失敗はしましたがその分収穫もありました。その要素を列挙していきます。

※収穫については、ライブにきて頂いた先輩から頂いたものになります。(バンド名は明かしませんが、twitterのフォロワーが2万人以上います。アドバイスを頂く相手として、これ以上の人脈は僕にはありません…。

・そもそもMCの目的は?

MCの目的はなんでしょう?フラットな状態で突然聞かれると結構難しい問であるような気がします。

ぼくの答えは、MCをする目的はお客さんにファンになってもらうことです。ファンになってもらうためにまず、バンドの世界観に浸ってもらう必要があります。浸った上で興味が湧かなければそれまでですし、それで好きになってもらえたならライブの成果としてこれ以上ないと思います。

演奏中、バンドの世界に浸ってもらうのは比較的簡単だと思います。各メンバーが練習してきた曲を精一杯演奏するだけである程度の雰囲気は保たれます。曲が良い、詩がいい、歌声がいい、コーラスワークの気持ちよさ、これらは大前提ということになります。

正しいライブMCを知りたい人はライブバンドを見に行ってみてください。正解は現場に転がっていると思います。そこで得た知見と、自分で考えたこと、なるべく手札を多く持ち、その中から最良を選択するべきです。

・人は怖いと説明する

今回僕はやってしまったのですが、イベント主宰バンドとの繋がり、この場を楽しんで欲しいという声掛け、バンド名を覚えてもらうための名乗り、そしてこれから演奏する曲の解説。主にこの辺りを繰り返して行いました。ライブの流れそのものは遊びのバンドとしては及第点かもしれませんが、MCは形式的で毎回会社のスピーチみたいでした。これでは演奏が終わるたびにお客さんを現実世界に還してしまいます。厳しいです。

実際のところ、ライブハウスで演奏する人は稀だし、ライブハウスに演奏を聴きにきてくれるひとも稀です。何が言いたいかというと、ライブハウスという狭量な空間では言葉にしなくても伝わることが沢山ある ということです。

(ライブというパッケージ、バンドというグループ、楽曲という)商品の何某かを説明する必要はほとんどないと思います。それこそ、演奏に・歌にこめるべき要素です。MCは、より自然に次の曲へ箸を進めることに拘って、あなたが売りたいものを一番綺麗に飾れる形を目指すのが健全です。

・MCは上から(目線で)する

時間がなくなってきたのでざっくりいきます
MCは上から目線でしてください。「本日はお越し頂きありがとうございます」と声掛けしてもいいですが、声のトーンはあくまで上から目線の人そのものであってください。そこに、日常を想起させるトーンがあってはいけないのです。その場を丸く収めることに特化していく社会人は放っておくと直ぐに柔らかい言葉を使って事なきを得ようとします。

果たしてライブハウスに来てまでそんな不本意な姿を見たいでしょうか?

・MCはできる人がやる

必ずしもボーカルがやる必要はないです
バンドにひとりは喋れる人がいるはずです
いない!と見栄を切れるバンドでお客さんがついていないなら
そこで終わるか、その見栄を捨てて誰かが腹を括るか、それだけです

・空気を醒さない工夫について

MCをする立場として、MC中のメンバーからのツッコミのようなものは非常にありがたいです。1人で喋っている、状況になってしまうと、お客さんもそう認知してしまいます。それでいい場面はそれでいいのですが、ライブにも起承転結・喜怒哀楽があるはずです。その場に適した空気作りはMCひとりが抱える問題ではないと思います。それを1人でこなせるMCを抱えているバンドがいたら、そのメンバーは幸せだと思います。
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先日876日振りのライブをすることができました。
2022年の春頃にメンバーからバンド脱退の打診を受け、レコーディング中だった楽曲の収録も無理やり終わらせ、決まっていた2022/4/24のライブを活動休止前最終ライブと切り替えてから季節が二巡していました。

もうバンドやる元気はないかもしれないって、
諦観の念に打ちひしがれて機材を売却した日からきょうまで
立ち向かってこれたのは、傍で支えてくれる人、tellmore初期メンバー、覚悟を決めて新たに加入してくれた新メンバーのみんな、彼らを支える人たちが存在したからこそ それに他なりません。

みんなでこれからもいいライブしていきたいです
そのために思ったことをまず一つ、ここにまとめてみました


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